捧げ物

□サラダ食べて…
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何度か繰り返していると、バギーがぱちりと目を覚ましてしまった。

「…何してやがる」

寝起き独特の少し掠れた声。原因はそれだけではないと思うが…
そんなバギーの問い掛けに答えることはせずに、髪を梳いていた手を少し移動させ、頭をぽんぽんと撫でてから抱き寄せれば
キョトンとしていたバギーも現状が分かり暴れ出す。

「〜っ!なっなにしくさりやがるアホシャンクス!はーなーせー!!!」

ぐぐぐっとバギーはシャンクスの胸に手を突き距離をとろうとするが
悲しきかな相手は四皇。認めたくはないが、力の差は歴然

例え、相手が片手であったとしても
例え、自分が両手であっても腕力には叶わない。腕力以外にも叶わないこともあるが、いまは関係ない。


そんなシャンクスに叶うはずもなく抵抗虚しくされるがまま。
なんとか能力を使い脱走を試みようものなら…

「バギーがどこに行こうが顔と局部さえあればどうとでもなるんだがな?」

なんて恐ろしく迫力満点の笑みで言われてみろ
確実に軟禁状態の上でろでろのどろどろにされるに違いない。なんたってシャンクスは絶倫なのだから…

「…離さなねぇとベンの野郎と寝るぞシャンクス」

「ベンと?ははっそら無理だな。相手はあのベンと来たアイツはどんなことがあろうと絶対にお前とは寝ない。残念だったなバギー?」

爽やか満点どこの好青年だと問いたくなるような笑みで言われれば、眉間に刻まれたシワが増える。
まるで不機嫌を表現するかのように。
だがそれはシャンクスにとって、可愛いだけでしかなくバギーに気遣うことなく愛らしい顔を眺め続ける。

暫く眺めながら、抵抗が止んだことに気を良くしさらに抱き寄せようとしたところで俯いていた顔をバギーはあげ
憎々しげに口を開いた。

「……じゃあ、レイリーさんと寝る…」

心底イヤそうな顔をしながらもその目には力強い意志が宿っていた。
勿論シャンクスが固まったことは当然と言えば当然なのだが。

しかし、その隙をついてバギーは緊急脱出を試み、成功を遂げていた。

「脱出大成功ぉぉぉ!レイリーさんと寝るなんて嘘に決まってんだろばぁか!!」

何信じてるんだよアホシャンクスなんて笑いながらバギーは今までにないくらいの早さで部屋を出て行ってしまった。


放心状態とはこのことなのだろうか。
シャンクスが気が付いたときにはバギーが出て行ってから一時間と少しが経っていた。





取りあえず、バギーを捕まえてお仕置きをしよう。

二度と冗談でもレイリーさんと寝るだなんて言わないように。

シャンクスは起き上がりドアノブに手をかけながら、どんなお仕置きをしようか思いを馳せていた――…




END
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