中編

□オレンジ色の空
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最近不思議な人に出会った。


それは私が休日、公園に散歩に行った時のこと…






公園に行くと、男の子が大声で泣いてる姿があった。

足から血が出ているのからして、きっと転んだのだろう。

あわてて駆け寄ろうとすると、真っ黒の背広の人がすっと男の子に近づく。

「坊や大丈夫かい?」


にっこりと笑う男の人…

美系ではあるんだけど…なんていうか…


その笑顔がすっごく怖い。

「Σ!!うわあああああああああああん!!!」



男の子が先ほどよりも大きい声で泣き出す。


ああ…。可哀そうに…男の人が固まってるよ…。


『ぼく?大丈夫?』

私は男の人と男のこの間に入る。


『転んじゃったの?見せて?』


私の言葉に、男の子は戸惑いながらも足を見せる。


ありゃ…結構切ったんだね。



私は鞄からばんそうこうを取り出し男の子に見せる。


『じゃっじゃーん!見て!仮面ラ〇ダーだよ!』


そう言って仮面ラ〇ダーがプリントしてある絆創膏を男の子に見せる。


『これはろうね!はい!もう大丈夫だよ。わぁ!かっこいいねぇ!』


男のこの足に絆創膏をはり、頭をなでる。

『もう大丈夫!痛くないでしょう?』


そういうと男の子は笑顔で「うん!」と言って走りだした。

「おねぇちゃんありがとう!」


そういって後ろを振り向き手を振る男の子。


よかったよかった。



「あの…」



『はい?』



声に振り向くと、さっきの背広の美系さん。


「すごいですね…。泣いていたのがウソのようだ。」


『あ…仕事柄こういうのに慣れてまして…。』



そういうと男の人がピクリと反応する。


「もしかして…子供をあやすあの仕事ですか?!」


あの仕事?なんだろうそれ。

『あの仕事かどうかわかりませんが…一応保育士やってます。』


そういうと、男の人の目が光る。


「あの!よかったら師匠と呼ばせて下さい!!!」


『はい?』














私達の、奇妙な関係がはじまった。
つづく。





あとがき
卓也さんになってるか激しく不安。
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