学園小説

□桜咲いた恋
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近藤side

「総悟、早くしないと遅刻だぞ!」
近藤と沖田は入学式早々全力ダッシュをしていた。

「待ってくだせぇ。」
沖田は食パンをくわえながらぜぇぜぇしている。

「俺、先行くぞ」
チャリを走らせて土方は行ってしまった。

「あ、トシ待てっ!」
「一人だけチャリなんて卑怯でさぁ」


なんとか学校に着いて二人は門のところに土方が待っていたから蹴りを入れて玄関のほうに向かった。

玄関前には人込みがひどかった。
「なんだなんだ。何かあるのか?」

「クラス割りが貼ってありましたよ。俺と総悟は同じ。近藤さんは隣のクラスでしたよ」
土方が足をさすりながら答えた。

「そうか残念だな。まぁ、じゃあ体育館に行くか」
と二人の肩を持って歩いた。


体育館に着き近藤は二人と別れ、自分のクラスの座椅子に座った。

入学の紙に目を通していた時
「あの〜」
「はい。なんですか?」
声をかけられて顔をあげた。

「ここ私の椅子みたいなんですけど」
ポニーテールの女の子が笑顔だが少し困った顔で立っていた。

「え、あ、すいません」
ガタッと立ち上がり隣の座椅子に座った。

女の子はペコリとして近藤が座っていた椅子に座った。

―うわっ可愛い人だなぁ―
と横目で眺めてしまった。

式が終わり、自分のクラスに行き自己紹介の時に彼女の名前を知った。
「志村妙です。得意な料理は玉子焼きです」

家庭的な女の子なんだなと思った。

彼女は俺の後ろの席。

俺と同じ班。

もちろん掃除も一緒。

なんだか幸せな感じがする。

気付いたら彼女のことしか考えてなかった。

彼女を見るとドキドキした。
俺はその日、彼女に恋をした。

END.
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