Book special

□常に君思考
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「ハクレン!」
「…どうした?テイト」


ーある晴れた日の午後。
司教試験受験生のハクレンは、読書にふけっていた。


「あのさ、図書館付き合ってほしいんだけど」
「図書館?」
「うん、ちょっと読みたいのがあって」
「……あぁ、良いぞ」


図書館なら午前中に行っていたのだが、返す本があり丁度良かったので、行く事にした。


「今日晴れてんなー」
「そうだな」


他愛の無い話をしながら図書館へ向かう。
もう少しで着くという所に差し掛かり、ハクレンが話し掛けようとするが、いきなり聞こえる叫び声に掻き消される。


「っテイト君避けて!!!!!」
「え、うわぁっ」


−ゴンッ!
それは、テイトの危険を告げるもので。
さすがのテイトも背後から何故か飛んできた“手”を避ける事は出来なかった。

「あ、れ?」
「っ……ぅ…」
「ハクレン!?」


が、後頭部に“手”がクリーンヒットしたのは、ハクレンだった。
テイトより一歩後ろを歩いていたハクレンが庇ったためである。


「大丈夫ですか!?」
「カストルさんっ…と、フラウ?」


そう。
“手”の持ち主はカストル。
恐らくシスタードールの物だろう。


「…すみません、試作品のシスタードールがフラウを見た瞬間暴走してしまって……」
「んで、オレが腕ふっ飛ばしちまったんだ」
「って!そんな解説してないで下さい!!ハクレンが……」


テイトにツッコまれ、ハクレンを見ると、既に気を失っていた。
打ち所が悪かった様だ。
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