Book special
□朱夏
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※クロム×クロイツ+子テイト
※兄弟パラレル
それはある夏の日のこと。
「おにーちゃぁぁん!」
ドタドタと大きな音をたて、末っ子であるテイトは、長男のクロムの部屋を開けた。
「お兄ちゃん!」
テイトが輝く目を向けた先には、二人の兄。
長男のクロムと、次男のクロイツだ。
「遊ぼっ!」
ひまわりのような笑顔に、二人の目は眩む。
クロム、そしてクロイツとは十歳以上年の離れているテイト。
二人はそんなテイトを、まるで弟ではなく“二人の子供”として可愛がっていた。
――そう、二人は愛し合っていた。
兄弟、男同士。様々な壁はあるが人に言わなければ二人は、ただのとても仲のよい兄弟だ。
だからこそ、子供ができるはずのない二人は、テイトをとても可愛がっていたのだが……。
――無意識なのだろうが、最近テイトは、二人が恋人同士らしいことをしている最中に遊ぼうと部屋に入ってくる。
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