Book special

□交換条件遊戯
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※学パロです。
※ブラックホーク生徒会です。
















「…ちょっとヒュウガ先輩を探してきます」
「あぁ、頼む」


−とある休日の生徒会室。
其処には休日を返上して働く生徒会役員の姿があった。
今日は予定が合わず3人しか揃わなかったのだが、普段は人数が増え賑やかだ。


「………」


そして、今さっき出て行ったのは書記のコナツ。
副会長ヒュウガの補佐も務めており、苦労人だ。
その副会長がサボりの常習犯で、すぐに逃走するためである。


「はぁ…全く……」


一方の生徒会長を務めるアヤナミは、必死で探しているであろうコナツを思い、溜め息を吐く。
冷酷、鬼、残酷、などと言われるアヤナミだが、どうもヒュウガの扱いだけは上手く出来ないのだ。
突然現れては消える、猫の様に−………。


「アーヤたん♪」
「っ!?」


−そう。
彼は突然現れる。


「どしたの、ボーッとして」
「…っいきなり入ってくるな!」
「えー、じゃぁ『入ります』って言わなきゃ駄目なのー?」
「基本は『失礼します』だがな」


極普通の事だが、ヒュウガにとってはどうでも良い事らしい。
まぁ、良いじゃない♪とアヤナミに近寄ってくる。


「うわー、これ全部やるの…?」
「あぁ、午前中で半分終わったからな」
「うへぇ……」


そして、積み上がる未処理の書類を見て、ヒュウガは眉を顰めた。
夏休み前は、何かと行事も多かったため、夏休みに処理しておかないと、かなり大変だったりする。


「少しは罪悪感が生まれたか?」
「…ううん、全然☆」
「はぁーーーー……」


それなのに、何もしていないヒュウガは笑って自分の席に座る。
…彼に罪悪感と言う言葉は存在しないのだろう。


「お菓子食べよー」
「ここは飲食禁止だが」
「いいじゃん、ここでご飯食べたでしょ?」
「……こぼすなよ」
「勿論♪」


お菓子を数個机の上に広げ、美味しそうに食べるヒュウガ。
アヤナミは淡々と書類整理を続ける。


「…あ、良い事思いついた」


それをつまらなさそうに見ていたヒュウガは、ふと、何かを思いついたと呟く。
書類に没頭しているアヤナミは未だ気づかない。
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