Book special

□小さな手の中に
2ページ/4ページ








「最近、カルが元気ない」


テイトを部屋につれたあと、軍の方から呼び出しがかかり、カルは行ってしまった。


『そうですね』


世話係であるクレナは話すことができない。
故に、クレナは紙とペンを使ってテイトの言葉に答える。


「カルが元気になる方法、なんかないかなぁ……?」

『贈り物をしてはどうですか』

「贈り物……?」

『私にくださったように』

「でも、それでカルは元気になるかな」

『私は嬉しかったですよ』

「本当!? なら明日、カルにプレゼントするよ!」


何がいいかなぁ、と一生懸命考えるテイトに、クレナはほのぼのとした気持ちになる。

自然とこぼれる笑みに、テイトも愛らしい笑みを浮かべた。




.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ