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□とりあえず毎日会いに行きます
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毎日、色々な人が思っている事だと思うんだけれど、現実って厳しいよね。
昨日は折角ノボリさんに告白しにいったのに、適当に軽くあしらわれてさようなら。
挙句にはクダリに抱きつかれて、窒息死する所だった。
あれだよね。クダリってちょっとスキンシップが強いよね。
まあ別に気にしてはいないけど。
でもまあ、私はどんな困難にも負けないって事なんです。
二人の愛を分かつことは、誰にも出来ないんだし。
…に、しても。
私は別にいいんだけど。
ノボリさん、彼女ができた(まずそこからにしよう)って皆に知られたら、結構大騒ぎになるんじゃないだろうか。
ほら、ノボリさんカッコイイし絶対ファン多いよね。
うーむ。
だとしたらアレだな。ちょっと私も騒がれちゃうよな。
それは困るなー。いくら私だって芸能人ではないんだし。
ハッ。どうしよう、ファンの子から陰湿ないじめ受けたら!
キャー、ノボリさん、守ってくれるかしら。
いやいや、大切な彼女がいじめられてるんだよ?助けない方がおかしいでしょ。
…。でも、ノボリさんの性格を考えちゃうと、「ノボリさん!私…いじめを受けてるんです」って私が言ったら、
「ああそうですか。では私忙しいのでこれで」
とか言って仕事に戻っちゃいそうだよね。
クダリが言う分には仕事バカ、バトル狂らしいし。
でもっ…、そんなバトル狂が普段見せない優しい面を見せてくれたらっ…。
ギャップで惚れちゃうかもっ…!
いやもう惚れてるんだけど。ほら、あれだ。俗に言う一目ぼれという奴でね。
まあ、そんな感じで運命的な出会いを果たした私達なんです。
あ、ノボリさんの奥さんになるって事は、料理できないといけないよね。
私、そこそこ上手な方だから大丈夫でしょ。
得意料理はもちろんタマゴ焼き。
…なに?文句ありますか?
タマゴ焼き作れれば上等でしょ。
はぁ、ノボリさんに食べて貰いたいなぁ、私のタマゴ焼き!
あと、奥さんってことは家事だね。
洗濯物とか…掃除?
ノボリさん潔癖症っぽいからな。
部屋とか綺麗なんだろうなあ。
掃除は結構心配かも。
あ、でもでも。ノボリさんの為なら絶対がんばるっ。
他の女なんかには絶対渡さない。
ノボリさんの好みの女になって、家事も完璧にこなして、それで、結婚する!
ラブラブなカップルになってみせるんだ!
さーて!
今日もノボリさんに会いに行こうかなっ。