僕らのVestsweetvv

□ある休日
1ページ/4ページ





今日は休みらしい。
結構忙しかったな、なんて思っていると、街中である人物を見つけた。

「…デントさん!」

「…げっ」

こちらに気付いた途端怪訝な顔をするデントさん。
…失礼な。私の顔に何かついているとでも?

「奇遇ですねぇ」

「そうですね…」

「買い出しですか?」

「ええ…」

「…なんでそんなテンション低いんですか?」

あからさまに私を嫌がっている様子が見て取れる。
…そんな避けなくても。


私、結構ハート弱いし、傷つきますよ?

「っていうか、君は何してるんです?」

「私は普通に買い物…と、思ったけど…」

デントさんは首を傾げる。



「デントさんについていきますね!」

にこり、と笑うと、デントさんは思いっきり嫌そうな顔をした。











「ついてこないでください」

「嫌です」

「じゃあせめて離れて下さい」

「嫌です」

「僕も嫌です」

こんなやりとりが続いて早10分。

デントさんはまだ買い出しの途中。

私は買い物を止めてデントさんについていく事にした。

だって…楽しそうだったから!

「デントさん、次は何処に行くんですか?」

「できれば貴方を地獄に連れて行きたいです。もしくは逝って下さい」

「そんな〜、冗談きついですね」

あは、と笑うと、デントさんは黒い笑みで、冗談じゃないんですけどね、と微笑んだ。

「…で?本当に何処に行くんですか?」

「ん〜、もう買いだしは終わりだけど…」

ちらり、と私を見る。
…ん?なんだろう。


「(一応、女性だしなぁ…)」

「?」

デントさんはぽりぽりと頬を掻いてから、

「…僕の行きつけのcafeに行きますか?」

人差し指を立てながら営業スマイルで言うと、春菜は顔をぱぁっと輝かせた。

「行きますっ!」



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ