140文字小説
診断メーカーのお題を元にTwitterに載せた小説です。
◆『人生で一番』(ピスメ/斉藤一)
人生で一番幸いなのは、未来(さき)が視えること。人生で一番辛いのは、その視えるものを直視せずに口を噤むこと。人生で一番苦しいのは、人を斬ると言う事。刀を握り締め、自らの活路を切り開く為に未来(さき)を見据え、君の背中を護る役割が、人生で一番生きていると感じる瞬間。
2015/04/15
2015/12/18(Fri) 18:23
◆『幸せにするよ』(ピスメ/沖田総司)
幸せにする、なんて簡単にできることではないかもしれません。でもね、少なくとも私は皆さんから幸せを分けて貰っていますよ。決して広くはないこの部屋で、私は皆さんの笑顔を、話声を思い出して幸せになるのです。私の声も、皆さんの中に幸せとして残ってくれれば、いいなあ。
2015/04/14
2015/12/18(Fri) 18:22
◆『出来るなら苦労はしない』(京極堂/益田龍一)
あの人に追いつけるなんて、そんなこと出来るんなら僕は苦労しないんですよ。でもね、苦労してでも、僕ァあの人の背中を追い掛けます。どれだけ辛かろうがきつかろうが、そうやって喰らいついて行くんです。せめて、名前で呼ばれるようになったら、ちょっとは進歩したって証拠かもしれませんね。
2015/03/03
2015/12/18(Fri) 18:21
◆残された時間』(侍七/ヘイハチ)
迫り来るのは、暗い暗い影。何処まででもその影は追い掛けて来て私の背後に迫って来る。影に取り込まれる寸前で、目が覚めた。もしかすると、あの夢の影はかつての仲間……。そう思うと、自分に残された時間は少ないのではないかと思ってしまう。それでもいい、仲間に罪滅ぼしが出来るのならば。
2015/02/10
2015/12/18(Fri) 18:19
◆『言えるわけがない』(京極/青木文蔵(→敦))
活発に行動しているその人の姿を自然と目で追ってしまっている自分が居る。近いようで遠い存在、特段仲睦まじい訳でもない。だのに、ついつい目で追ってしまう。初めて会った時から、その人の存在が気になっていた。いつか、自分の想いを伝えられたら。否、言える訳がない。貴女が好きです、と。
2015/01/17
2015/12/18(Fri) 18:18
◆『望んでいなかった幸せ』(京極堂/関口巽)
ふと妻の横顔を見ると、愁いのある表情に惹き込まれた。こんな素敵な女性と結婚する等、当初思っていなかった。こんな自分には不釣り合いだ。自分はずっと孤独であると心の何処かで思い続けていた。だが、今は違う。隣で歩む彼女が居てくれる。望んでいなかった、望めなかった幸せが、今ここに在る。
2015/01/17
2015/12/18(Fri) 18:17
◆『今日も星空は見えないみたいだ』(京極堂/伊佐間一成)
釣り掘屋を休みにして、珍しく近場の海に夜釣りへ行く。寒さに身を震わせふと夜空を見た。仄白い満月は浮かんでいるが、星は昨日に引き続き今日も見えない。月の明るさに消されてしまった星の輝きは、まるでちっぽけな自分を表しているようで。冷たい月光が寒く感じて、また一つ身震いをした。
2014/10/28
2015/12/18(Fri) 18:16
◆『君の気配』(侍七/キクコマ)
土饅頭に寄り添う。大きな刀は、ところどころ寂びれていた。大きな家系図を抱え、そっと目を閉じる。もう、居ないことは分かっている筈なのに、それでも一緒に居たい。また、肩車をして欲しい。肩車をして欲しい。傍に居て欲しかった。でもね、ここに来ると貴方が居るようで、貴方の気配を感じられる。
2014/10/20
2015/12/18(Fri) 18:15
◆白澤で『大切だったはずなのに』(鬼徹/白澤)
白亜紀から存在していた僕は、様々な人と出会い、様々な人と別れた。その中には大切な人も、勿論居た。でも、大切だった筈の人は、皆僕の前から消えてしまった。神様である僕は、死ぬことはない。だから、大切だった人を見送ることしかできない……。その思いを背負って、今日も僕はまた店先に立つ。
2014/10/20
2015/12/18(Fri) 18:12
◆『愛してる、って言ったら満足?』(侍七/シチユキ)
ねえ、お前さん。お前さんのことを愛してるって言ったら満足してくれるかい?……なあんてね、単に聞きたくなっただけ。それに、愛してるなんて言葉で済ませられる程、私は薄っぺらい女ではないからね?
2014/10/20
2015/12/18(Fri) 11:21
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