NT

□夢と希望
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『ここに、いるんだよねっ…』

ジョッジョッ

とシャベルで必死に土を掘り起こす。


この1ヶ月と少し、色んな森に入り色んな所をシャベルで掘った。

手には潰れたマメがいっぱいで、服はボロボロ。


それでも、毎日掘った。



『飛段…っ』

今日は確信した。

必ずここにいると。

何故なら、血の臭いと共に懐かしい匂いが土の奥から私の鼻をくすぐっているから。


雨でぐちょぐちょになりながらも掘り進む。




『不死身だとか、調子に乗ってるからこんなことになんのよ…バカ!』

一方的に話しかける。
返事が無くても、そんなのどうだって良かった。

またあの笑顔が見られるなら何だって、構わない。





『…っ』

掘っていくと、途中で丸の中に逆三角形がデザインされているネックレスが出てきた。


思わず涙が出てきて
雨と一緒に土に落ちてゆく。



『感謝しなさいよね、助けにきたのは、ジャシン様じゃなくて私なんだから。…早く会いたいよ、飛段…』


前がよく見えなくて、それでも掘った。





「いって」

『…?!』


手で土を掘っていくと頭が出てきた。


『…ひ、ひだ…』

「よォ、名無しさんちゃん」



思わず生首を抱きしめた。




「泣いてんじゃねぇよ、ホント。名無しさんちゃんらしくねぇぜ?」

『泣いてないわよ別に。…じゃが芋掘りしてたらたまたまアンタが……』

視線をそらすと飛段が笑う



「俺も、早く会いたかったぜ…名無しさんちゃん、ありがとな」


!!!!



『お…俺もって何よ!』


小さな袋にバラバラになった身体を一つ一つしまっていった。


「名無しさん…手のひらが」

『見ないでよ!鉄棒の練習、してたの!』


「ごめんな、俺のせいで…」



『…角都が、死んだんだって。身体は木の葉に持って行かれたらしいのよ』

「……」

『飛段は、持って行かれなくて良かった…私、わたし、』

「名無しさん…」





そんなはずないのに、誰かに頭を撫でられた気がした。



左目が見えてないみたいだけど、変わらない暖かい温もり。

*********
睡魔の中書いたので文がいろいろおかしい。
…すみません、
お初飛段でした☆
 

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