SS

□嘘だと知ったら貴方は
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すまねぇ…名無しさん。
わがままなのはわかってる…
けど、別れてくれ。



突然言われた言葉に私は衝撃を隠せない。

付き合って一年。
銀ちゃんのこんなにも辛そうで真剣な顔、初めて見た。



他に女が出来て

責任を取らなきゃならない







わかってるよ。
だって、ドッキリなんだから。


昨日、新八くんから聞いた。
銀ちゃんが何股も掛けるというドッキリ。
笑って聞いてたけど考えてもみなかった。


別れようなんて。



ドッキリとはいえ彼は本気。



私にはつらすぎだ。





『私には、責任とってくれないの?』

「その…向こうの純情を奪ったっていうか…」

『…私だって、』

「俺が愛してんのは名無しさんだけだからよ。…けどよ、」

『辛いよ銀ちゃん…』


涙があふれ出して止まらない

抱きしめる銀ちゃん。

温もりがもどかしくて






ねぇ、銀ちゃん

もしドッキリだとわかったら

また私と付き合ってくれますか

私を選んでくれますか

そんな顔しないで
笑って抱きしめてくれますか














ただのドッキリだったのに
なんで私、こんなに辛いんだろう。
 

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