SSS

□Dream of …
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天使の羽根が舞い降りた。


「みて、G。…背中」
「あぁ?背中がどうかしたのか…っのぁ」
見間違いじゃなけりゃあれは天使の羽根…。ジョットは得意気にGに向かって羽根をバッサバッサ羽ばたかせた。

「ぬぁっ、んだそれ。お前なぁ、ふざけた遊びはやめろよ、ボスとして部下に示しが…」
Gはジョットの羽根装着をはずそうと手に掛けた。が…。

「痛っ、ちょっとやめろよ」
「はぁ?」
はずれない。バシッとはたくと本気で痛がっている。なんだ、どういうことだ。

「俺の羽根いたぶらないでくれる?」
ジョットは更に羽根を大きく広げて、期待に満ちた瞳でGへ感想を迫る。
よく見ると、金色の艶やかな髪に琥珀色の潤んだ瞳、しっとりとした象牙色の肌をもつ華奢なからだ、そして純白の羽根。
…天使そのものじゃねえか、ちくしょう。

「に、似合ってるよ。(か、かわいぃ…)」
「だろー。なんかすごいしっくりくるんだよな」
「いや、それよりその状況をもっと不思議がれよ」
「神々しいっていうか、ボスの象徴っていうか。俺ボスは嫌だけどこれがオプションならなってもいいな」

だめだ、完全に人の言うこと聞いてねえ。はしゃぐジョットにGはあきれはてる。大体なんなんだ、羽根って。ていうか、あれはまずい。ほんとにヤバイ、こんな姿を他の守護者に見られたら確実に…襲われる!

「ジョット、待て。いいか、それは最強必須アイテムだ、見せびらかすもんじゃない。最後の最後、ここぞというときにばっさーだ、わかったか」
「支離滅裂何言ってるのG」
「お前の格好が既に支離滅裂なんだよっ」
「わかったわかった。だったらお前には自慢してもいいだろ、こうやって…」

言い終えると同時にジョットはGに背を向け上半身の衣類をはらりと床に脱ぎ捨て。羽根で全身を覆うように包み込むと斜め後ろのGへ視線を投げ掛け…。

「天使ってこんな感じかな」








堕ちた…








いつものベットで目覚めたGは汗だくで完全にのぼせていた。


その日は一日中ボスと目を合わせられなかったのは言うまでもない。




end

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