+歌小説+

□もう恋なんてしない
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僕の持つゴミ箱にはここに君が居た記憶が詰まっていた。
中を見てしまうと涙が止まらなくなりそうだった。
それは君の抜け殻のようで。
こんなにたくさん、君の抜け殻を集めて僕はどうするんだろう。
捨ててしまうんだ。
そう思ったら君から逃げている気がした。
ムダな物に囲まれて過ごすのも幸せなんだと
今更、わかった。


君からの郵便がポストに届くうちは
君がまだ、僕を見ていて前に進めないんじゃないかって心配なんだ。
僕のせいで君が止まっているのなら
僕なんかを早く忘れさせてあげたい。

僕たちには何がたりなかったんだろう。
僕たちは長い間、一緒にいたけど答えを出せなかった。
だけど僕と君の二人で出せなかった答えは
きっと今度出会える。
君の知らない誰かと僕で見つけてみせる。


本当に、本当に君が大好きだったから
本当に、本当に幸せだったから
【もう恋なんてしない】なんて言わないよ。絶対。
だから、
【もう恋なんてしない】なんて言わないでよ。絶対。
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