□家族
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「出来た。リン、皿取ってくれ」
「はぁい」

リンはトモに言われた通り、人数分の皿を棚から取り出すと、キッチンに重ねて置いた。ミクはその皿にご飯を乗せ、トモはカレーを乗せる。それをリビングに運ぶのはカイト、スプーンを取り出したのはレンだ。

「作ってる間に帰ってくると思ったんだけどな…遅いな、ナツ…」
「待つ??」
「お腹減ってるんだろ、いいよ食べて。いつ帰ってくるか分からないし」


ガチャガチャ、バタン!

「ただいまっ!帰ったっ!ナツお姉様ご帰宅だーっ!!」

「「「「「……」」」」」
「うるさいのが帰ってきた…」

ドタドタと激しい足音を立てて、ナツは勢いよくリビングへ入って来る。

「ミクーVvリンーVvメイコーVv」
「お帰りなさい、マスター」
「遅かったな…」
「日曜試合だし…みっちり絞られたよ;」

抱き着いてきたナツを拒絶する事なく、ミクやリンはされるがまま。メイコはうんざりとため息をついた。

「ほらカイト、レンっVvハグして!」
「ヤだよ」
「んもぅ!可愛いなっVv」
「わっ///」
「マスター;痛い;;」

カイトとレンを思いきり抱きしめ、頭をナデナデするナツ。ナツはこうする事で癒しを得ているのだ。←笑

「ナツ、手洗ってうがいして座れ。ご飯食べるぞ」
「はいはーい」

二人を解放し、ナツは洗面所へと向かう。
すぐに戻ってくると、ミクの隣に座り、両手をパンッと合わせた。

「いただきます!」
「「「「「「いただきまーす」」」」」」

7人揃って食べるご飯は本当に美味しくて楽しくて…食事中は留守番中に起こった事、トモは仕事場、ナツは部活中の話をして盛り上がる。

「本当の家族みたいだなー」
「“みたい”じゃなてく家族なの!」

トモがポロリとこぼせば、リンは頬を膨らませて言った。

「ミク達が来て一ヶ月くらい経つもんね。2人が一気に7人になった時はどうしようかと思ったけど…今は賑やかで楽しいよ」
「私もっ」
「レンは?」
「…った、楽しくない、事はない…//」
「僕は楽しいよ。寂しくもないし」

恥ずかしいのか、レンは遠回しな言い方をし、カイトは素直に述べた。

「これからもずっと一緒ね」

ナツが笑顔で言えば、ミクやリンが嬉しそうな顔をした。

「マスター大好きっ!」
「わっ…カレーこぼれるっ…;」
「ちょ…!テーブルズレたってば!;」
「早く食えよー」
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