世界
□空
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夕方の赤と青
その境界は何色なんだろう
[Empty borderline A]
放課後の教室、
橙色の窓を見つめて一人ごちる。
「また、明日」
また、明日…
今日も言えなかった。
青く染まり始めた窓に
写るのは憂鬱だけ。
「あ…凄…」
理由なく開けた窓。
その先には…
夕方の朱と青があった。
すりガラスを通し見た様な
フィルターがかかった様な
薄い
薄い
朱と、青。
同じ空なのに
綺麗に分かれあった二色…
まるで俺達みたいだ。
同じ人間なのに
全く違う二人の人。
もう一度空を眺めて気付く、
境界線。
分かれあった二色の間は
何色?
俺には白にしかみえなかった。
空に引かれた
無色不透明なライン、
誰かあれを染める。
俺も、
俺達も。
俺とあなたの間の境界線、
白く不透明なそのライン。
その時は
「 何 色 が い い だ ろう 」
また一人呟いて
空に笑ってみせた。
TO BE CONTINUED