世界

□time out
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「でさぁルキアが其処にあったストローを………」
「へぇー」


コツコツ。
可愛い後輩が嬉しそうに笑う。
その話を聴き流す、俺。


「その後ルキアに一護が…………」
「ふーん」


コツコツ。
誰も居ねぇと靴音が響くな…。
ついでに阿散井の声も響いて煩い。


「ンで俺がルキアと朽木センパイに言ったんですよ。そしたら………」
「あっそう」


コツコツコツ。
ローファーじゃなくてスニーカーにすれば良かった…。
足の指が痛い。


「それが、一護にる……センパイ?聞いてますか?」
「うん。聞いてない」


ガシッ。
腕を捕まれて、思いきり引かれた。
痛いンだけど。


「どうしたんスか?いつもなら聞いてくれんじゃん。そんなにつまんなかった?」


ああ。
つまんなかったとも。
ついでに言わせればウザイ。


「別に。ちょっと考え事してただけだろ。つか、その話し俺じゃないと駄目?」


他の女の話しも、いい加減ヤになる。
俺の気持ちなんか知らない癖に。


「…ごめんセンパイ。たださ…もしかしたら、嫉妬とか…してくんないかなーって思って」


………莫迦。


もうとっくにしてるし。
お前結構モテるんだよ?
皆がお前を振り返ってるの、気づいるだろ?
その度に俺は、知らない誰かに嫉妬してる…………。


「アホか」


だけどそれは。
悔しいから、言わない。
だって俺ばっかり夢中みたいだから。
無神経な恋次なんかに教えてあげない。

もっと、躾が必要みたいだ……


「よっぽど構って欲しいんだな」


たっぷりと教養してやろう。
とりあえず、今日から禁欲二周間。






fin…

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