☆TakeARest☆

□○○○から生まれた…【第四話】
1ページ/2ページ

ブタのトワを仲間に加え、えっほらえっほら歩き出したシンご一行。


と、突然。


おサルのハヤテ
「ん!?おい、なんだあれ!?」


おサルのハヤテが、道の真ん中にピカッと光る何かを発見しました。


トワブー
「ううっ、眩しいッ!目が、目がぁっ!」


シン
「くっ!!な、何事だ……」


???
「う…………水、水を……ゼエゼエ」


一同
「!?」


なんという事でしょう。


シンご一行の目の前に、行き倒れた妙な生き物が姿を現しました。


おサルのハヤテ
「!?な、なんだこりゃ!?」


シン
「頭がハゲているな……くくっ、かわいそうに」


???
「……馬鹿やろう……これは、ハゲじゃなくて『皿』だ……」


トワブー
「え?皿?……あ、あの、皆さん!!この方ってもしかして……」


シン
「何だ、ブタ。こいつを知っているのか」


トワブー
「はい!実は、以前本で読んだのですが……この方は多分、伝説の生き物『河童様』ですよ!」


おサルのハヤテ
「はぁ?河童!?河童って実在するのかよ!?」


???
「ああ……その通り……俺は河童のナギ………ゼエゼエ」


おサルのハヤテ
「マジかよ!」


シン
「……それにしてもこいつ、随分弱っているな……」


トワブー
「あ、河童さんは、頭の皿の水が乾くと弱ってしまうんですよ!」


ナギッパ
「そういう事だ……水の入った水筒をどこかで落としちまってな……」


シン
「フン、ドジな奴だ」


ナギッパ
「うるせー……ま、まあいい……今は言い争ってる場合じゃねえ……誰か、水を分けてくれないか?」


おサルのハヤテ
「水?おい、シン!その肩からかけてる水筒、水が入ってるんだろ?こいつにわけてやれよ!」


シン
「いやだ」【つーん】


おサルのハヤテ
「な!なんでだよ!この河童、かわいそうじゃん!」


トワブー
「そ、そうですよ!このままだと、河童さんの命が危ないですよ!」


シン
「うるせえな。俺は無償の奉仕が大嫌いなんだよ」


ナギッパ
「ちっ……ゼイゼイ……よし、わかった。水を分けてくれたら、一つだけお前の願いを聞いてやる」


シン
「ほおーう」【ニヤリ】


おサルのハヤテ
(出た!悪い顔!)


トワブー
「ぎゃあっ!こわい、こわいよう」【ガタガタガタガタ】


シン
「おい河童。今言った言葉を絶対に忘れるなよ」


シンはそう言うと、肩からかけていた水筒を開けナギの頭の皿に水を注ぎました。


−−−ちょろっ。


おサルのハヤテ
「ええっ!?たったそれだけ!?」


おサルのハヤテが思わず声に出して突っ込むほど、少量の水を皿に注いだシン。


シン
「ふん、大切な水だ。そうそう分け与えてたまるかよ」


すると……


ナギッパ
【……むくっ】


倒れこんでいた河童のナギが、静かに、ゆっくりと立ち上がりました。


トワブー
「な、なんだかものすごく静かな復活ですね……」


おサルのハヤテ
「つーか、あんだけの水じゃ復活もクソもねーだろ……」


ナギッパ
「…………助かった」


おサルのハヤテ
「……助かっちゃったよ!」


ナギッパ
「ものすごく不本意だが、礼を言う」


シン
「フン。さっきの約束は覚えているんだろうな」


ナギッパ
「ああ……そうだったな。で、てめえの望みは何だ」


シン
「……何?てめえとは何事だ、てめえ……」


ナギッパ
「てめえこそ、俺をてめえ呼ばわりとは……親の顔が見て見たいもんだな」


シン
「なんだと?……俺に口答えする気か?」【カチッ!(←銃)】


ナギッパ
「……ふん、銃が怖くて河童なんてやってられるかよ」【シャキーン!(←きゅうり)】


突如、戦いを始めようとするシンと河童のナギ。


トワブー
「あわわ!【ガクガクガクガク】け、喧嘩はよしてくださいよー…ぷぎっ、ぷぎぃっ……ぷぎいいいぃっ」


それを見て、泣き始めるブタのトワ。


おサルのハヤテ
(……なんだよこれ。俺……もうやだ……)


おサルのハヤテは、がっくりと肩をおとしました。


しかし、このままではいけない。


グダグダになり、物語が進まなくなってしまう。


『ハヤテ、頼むから軌道修正して、お願い!』


作者は、心からそう願いました。


おサルのハヤテ
「はあ……ったく……おい!!こんな所で戦ってる場合じゃねえだろ!とっととリカー海賊団のアジト目指さねえと……!」


ナギッパ
「……何?リカー?おいサル、今なんて言った」


おサルのハヤテ
「だから、リカー海賊団のアジトだよ!」


シン
「ちっ、俺とした事が……こんな河童ごときに時間を費やしてしまうとは……行くぞ!!サル、ブタ!!」


ナギッパ
「ちょっと待て。お前達、リカー海賊団のアジトへ何しに行くんだ?」


トワブー
「海賊退治です!シンさんは、海賊退治をする為にアジトを目指して旅をしてるんですよ!」


おサルのハヤテ
「で、俺達は旅の途中でシンに(脅されて)拾われたって訳!」


シン
「おい、何してるお前達!そんな奴かまうな!!とっとと行くぞ!」


シンがすたすたと歩き始めると……


ナギッパ
「……まて、俺も行く」


シン
「!?」


河童のナギがシンの腕をぐいっと掴みました。(ちょっとぬるっとしました。河童だから)


ナギッパ
「俺は……俺の故郷は、リカー海賊団にめちゃくちゃにされちまったんだ……」


トワブー
「ええっ!?そ、そうなんですか!?」


シン
「…………」


ナギッパ
「ああ、だから、あいつらには恨みがある……アジトへ行くなら、俺も連れて行け」


おサルのハヤテ
「おい!聞いたかよシン!いいじゃん!こいつ強そうだし、ぜってー戦力になるって!」


トワブー
「わあ!仲間が増えるんですね!嬉しいです!」【キラキラ】


シン
「……フン……勝手にしろ!」


こうして、なんと自らシンご一行に入団した河童のナギ。


シンとはものすごく相性が悪いようですが……


この旅は一体、どうなってしまうのでしょうか。





To be continued……
⇒m(_ _)m
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ