※正臣&帝人夢
※デフォルト名固定
突然、正臣が叫んだ。
「ずるいぞ美波!」
「え、何が?」
「どうしたの正臣」
私と帝人が聞き返すと、正臣は私の手をビシッと指差した。
「自分だけ手袋をしてぬくぬくと温かい思いをしている……ずるいと思わないか帝人!」
「いや、別に……」
「正臣も手袋してくればよかった」でしょ」
「違ーう!そこはさぁ美波、だったら片方貸してあげる、って俺に貸すところだろ!?え?手袋をしていない手はどうするかって?もちろん手を繋ぐんだよ!」
「そしたら帝人だけが寒いじゃない。そうしたいんならほら」
自分のしていた手袋をはずし二人に片方ずつ渡す。
「あ、いや、僕は気にしなくていいよ」
「ていうか、これは帝人と手を繋げってことか?俺にそんな趣味はないぞ!?帝人は知らないけど」
「僕もないよ!!」
「あーもう!そういうことじゃなくて!」
右手に正臣、左手に帝人の手を掴む。
「こういうこと!」
これならみんなあったかいでしょ?
そう言えば二人は顔を見合わせて笑った。
伝わる体温
(幼稚園生みたいだな!)
(じゃ、私が先生だ)
(あははっ、確かに!)
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最近寒いですねって話。
拍手ありがとうございました!
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