どりーみん
□言いたいのはつまり
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彼女が俺をじっと見ていることに気付いた。
「何?そんなに見つめられると照れるんだけどなあ」
尋ねてみると彼女は真面目な顔をして言った。
「臨也ってさ、残念なイケメンだよね」
「何それ誉め言葉?」
「半分?」
「半分って……」
俺は苦笑するけど彼女は気にせずに続ける。
「それに比べて私って普通じゃない?」
「そんなことないよ、君は可愛い。あ、もしかして俺と君とじゃ不釣り合いじゃないかとか心配してるの?」
可愛いこと考えるじゃないか。
しかしすぐにその考えを否定された。
「そうじゃないよ」
「じゃあ何?」
「うん。さっき言ったけど、私って普通だけど常識人でしょ?」
「まあ俺の周りから考えたらその部類に入るね」
ちなみに入っていない人代表はシズちゃんだ。
「それで、臨也は変態でしょ?」
「ただ自分の趣味に一生懸命なだけだよ」
「だからね、思ったの」
「……スルーは酷くない?」
しっかりとつっこんでから(それすらもスルーされたけど)一体何を思ったのか聞いてみた。
「変態と常識人、イケメンと普通の女の子。これって足して2で割ったらちょうどいいと思わない?」
―――ああ、成る程。
その言葉に目をしばたかせると次に俺は笑った。
「あはははは!確かにそうかもね」
すると彼女は満足そうにでしょ?と笑った。
言いたいのはつまり
(お似合いのカップルだってこと)
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