オリジナル『仮面ライダーダルク』

□第5話「疾風」
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前回の仮面ライダーダルク


輝達は、人を食らうファントムを調査


相手はつがいのマンティスファントム、彼らは子供と称する兵士を作っていた。


輝と羽名は彼らの子供を道具の様に扱う態度を認めず、タッグを組んで打ち倒したのだった。




6月5日、梅雨の始め、降っていなくても高い湿度を感じる、そんな夜。


「はあぁ!」

聖上市の浜辺、

天蒼輝が振り下ろした刀を、ファントムの腕が受け止める。

「このイカ野郎!」

相手は“スクイッドファントム”、刀を弾き回し蹴りを繰り出す。
後ろに跳んで避けた輝だが、

≪食らえ!≫

スクイッドの10本のイカ足状の触手が襲い掛かる。

輝は刀“デンライ”を左右に振って斬り払い鞘で弾き、横に倒れる様に転がって回避。

斬られた触手は直ぐに再生、続けてスクイッドは黒いマナの球体“マナスフィア”を放つ。

跳んで避けたのは良いが、それはイカ墨と同じで、

「くっさっ!!」

独特の生臭さが発生している。
常人なら、この瘴気を嗅いだだけで、気を失ってしまう。

「だったらっ!」

輝はデンライを鞘に納め、変身用ベルト“ソウルドライバー”を装着。
ファミリアカードを右手に持ち、左腕と前方で交差し、

「変身!」

ベルトの“エレメントバックル”の右側面からカードを装填、
雷のマナを全身に纏い、
仮面ライダーダルクに変身する。


「仮面ライダーダルク、さぁ始めるか!」

輝は、カードホルダーからスペルカードを引き抜き、
スクイッドが触手を伸ばすのと同時に発動。

『Bind Card、Standby』
「サンダーチェーン!」

デンライを地面に突き刺し、マナで出来た鎖を発生させ、相手の触手に絡めた。
そして雷のマナで出来ている為に、感電するスクイッド。

≪お、おわああぁぁ!!≫

その隙に、輝は相手ごと鎖を引っ張り上げ、

「雷光斬!」

合わせて跳んで、雷を纏ったデンライで斬って叩き落す。

叩き付けられたスクイッドの触手は焼け焦げ直ぐに再生が出来ない。


「コイツで終わりだ!」
『Strike Card、Standby』

着地した輝、デンライと鞘に光り輝く雷の刃を纏って走り出し、

「ツインボルテッカー!!」

すれ違い様に横向きの交叉斬りを食らわした。


≪ぐおぉぉっ、おのれぇぇ!!≫

もがきながら、肉体の耐久を超えて爆発した。


「ふぅ・・・暫くイカは見たくねぇ」

変身を解いて愚痴をこぼしながら、道路に出て止めていたバイク“ソウルチェイサー・ダルク”に乗って学園寮に戻っていった。



翌日、聖ミロンド学園・生徒会室

一連の輝の戦いを映していた監視モニターの映像を見る男子生徒がいた。

生徒会書記のユウキ。
彼は表情を変えずに見続ける。

拳を、血管が浮き出るほど握り締めて。



―未来、特殊な力“マナ”が存在する世界―


―少年達は、己の力と“精霊”を信じ戦う―


―自分達の明日を作るために―



<仮面ライダーダルク>


OP:FUTURE STAR
〔茅原実里〕



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