オリジナル『仮面ライダーダルク』
□第2話「価値」
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前回の仮面ライダーダルク
女子が大半を占める聖ミロンド学園に、記憶喪失の少年、輝が転入。
輝は、友達となった美月と千代と共に、ファントムの少女ジャンヌを助ける。
そして、輝はジャンヌと契約し、仮面ライダーダルクに変身するのだった。
アメリカ・ニューヨーク
ここには、現在の仮面ライダーを統括する組織がある。
名称“REAL”、
元々は世界中のマナや精霊を調査する組織だったが、ここ数十年はファントムに対抗する組織と言う認識が強い。
その本部の会議室で、
「何と言うことだ!!」
幹部らしき男が怒りを露にしていた。
「そうカリカリするな司令官」
長テーブルの椅子に腰掛ている女性は、20代後半ぐらいに見えるがタメ口である。
とは言え、この司令官が怒っている理由は彼女だったりする。
「貴様の弟子がファントムと契約したからだろうが!!」
ファントムと契約した仮面ライダー、そう輝の事だ。
数時間前に、報告が届きそれを知った司令官が激怒したのだ。
年間のライダーの数はある程度決まっており、事前報告が必要だった。
それを輝は勝手にライダーとなり、挙句の果て精霊ではなくファントムと契約した。
「我がREALの栄光を汚すつもりか!ファントムなどと契約する様なバカ者を育てよって!」
そんな輝に育てた彼女に怒りの矛先を向ける。
が、司令官が数度瞬きをした直後、
「私の弟子をバカにするなよ」
真後に、先程まで座っていた筈の彼女が立っていた。
聞こえる声は、鋭く冷たい。
「REALの栄光だと?・・・綺麗事は大概にしろ」
そう言い残し、去っていった。
残された司令官の額から冷や汗が流れる。
「・・・おのれぇ、組織の最古メンバーだからといい気になりおって」
彼女の名は“バレリア=デイルーン”。
REAL創設時のメンバーの1人である。
―未来、特殊な力“マナ”が存在する世界―
―少年達は、己の力と“精霊”を信じ戦う―
―自分達の明日を作るために―
<仮面ライダーダルク>
OP:FUTURE STAR
〔茅原実里〕