遊戯王短編

□“神凪綾女さん”へのあげ物「感謝の気持ちを」
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“とか・とか・とか”の神凪綾女さんとの相互記念小説です。


既に、綾女さんへお渡し済み。



設定は、遊星達が5人共シティの一軒家で同棲している、と言うものです。





『感謝の気持ちを』



深夜のネオ童実野シティ



住宅街の一軒、通称“シグナーハウス”。


龍亜と龍可の部屋


「へ?」
「だから、私達で皆に恩返ししようって言ってるのよ」

寝支度を済ませ、これから自分達のベットで寝ようという時に、龍可が双子の兄龍亜に何やら提案する。

龍可が言う皆とは遊星、アキ、ジャックの大人3人だ。

「普段、私達って3人に頼りっぱなしでしょ」

そう言えばと一緒に暮らし始めてからの日々を想い返してみる。

「遊星には、ご飯作ってもらっているし」
「アキさんにはお掃除にお庭の手入れ」
「ジャックからは・・・デュエルか」

因みに、この家での5人の関係を現すなら、

遊星、父

アキ、母

ジャック、長男

龍亜、次男

龍可、長女


ジャックが長男なのは、度々子供の様にムキになるから。


「ね」
「確かになぁ、で何するんだよ」
「それはね・・・」

2人は『恩返し』のプランを打ち合わせる。




数日後



午後1時、今家に居るのは龍亜と龍可だけ。

遊星達は双子からあれこれ理由を付けられ、3人で外出中。

「よしっ!それじゃあ!」
「うん!」

2人は気合を入れて、先日計画した恩返しを実行することに。






夕方

「遊星!幾ら何でも買いすぎだろう、これは!!」
「安売りだったんだ。安心しろ、保存はきく」
「何時の間にか主夫が板に付いちゃったわね」

3人共、両手に食材やら日用品やらをつめたビニール袋を下げて帰宅。

玄関に置いて重みから解放された時、

「ん?」

遊星が不意に外に目を向ける。

方向は遊星とジャックのD‐ホイールが置かれているガレージだ。

「どうした?」
「何か、物音がした気がする、行ってみよう。アキ、すまないが荷物を頼む」
「分かったわ」


遊星とジャックがガレージに向かい、アキは食料品が入っている荷物から先に持ってはいる。



「ホントに、一杯買ったわねぇ・・・あれ?」

リビングのテーブルに目が行った時に気付いた。


「これ、生花」

大き目の皿に綺麗に彩られた生花が置かれている。

生花と言っても、剣山に刺すものではなく、保水性と安全性に優れたスポンジの様なモノに刺されている。


「どうして・・・」

アキは食料品を冷蔵庫に入れ、他の部屋を見て回ることにした。


遊星の部屋の机、

ジャックの部屋のベットスタンド、

同じようにアレンジされた生花が飾られていた。


そして、2階の自分の部屋に入ってみると、


「・・・龍可っ」
「あっ、アキさん!お帰りなさい」

龍可が窓際に置いている最中だった。
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