dream

□神代朔耶
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共犯

───真夜中。
俺は静かな狂喜に満ちていた。
隣にはきっと泣き疲れたのだろう
あかねが死んだように眠っている。
月明りはあかねの肌を蒼白く光らせ
乱れた髪を艶やかに照らす。
官能的な美しさに思わず息を呑む。
お前は今どんな夢をみている?
せめて今だけはゆっくり…
「おやすみ。」
濡れた頬をそっと撫でる。
そう、もう元には戻れないのだから。


たとえ失うものがあったとしても
手に入れたかった女(モノ)があった。
横恋慕?略奪愛?上等だ。
だが隙があったのはお前のミスだ。
そして俺はそこに付け入った。
自分の犯した過ちに苦しみ、嘆き、後悔し
そして俺に縋りつくがいい。
一緒に何処までも墜ちてやる。
だからお前は俺の側にいればいい。


枕元の携帯が獣のように低く唸る。
白く光る画面の文字に憫笑した。
「…ふっ、愚かな…。もう手遅れだ」
あかねを一瞥し寝息を窺う。
そして俺はゆっくりとボタンを押した。



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