庭球長編2

□赤きイナズマ
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丸「やっと静かになったな!!」


赤「……………………」


赤也は、そんなブン太の言葉を聞き流し
ぼんやりと空を眺めていた。


丸「シカトはないんじゃねぇーの…??
まっ、いいいけどさ!!」


ブン太は、赤也が反応をしてくれないため
独り言のように呟くしかなかった。


赤「……………あの……」


丸「ん…??」


赤也が初めて、自分からブン太に話しかけてきた

その事実はブン太にとってはとても嬉しいものだったが
それがあまりバレないように普通に返事をする


赤「……………………
オレが…両親殺したって本当…なんですか?」


丸「……………赤也は…どう思ってんだ…??」


ブン太は
赤也の隣に腰をかけて、赤也の顔を覗きこむように聞き返す


赤「…………………
分からないから…聞いてんですけど………」


赤也は少し、困った顔をしてブン太に言った


丸「だよなぁー!!
まっでも、オレは最初…絶対に赤也が人を殺すはずがないって思ってた…
でもな、目撃者がいたんだ…」


赤「目撃者…ねぇ。」


丸「そっ!!さっきお前と話してた青也と、お前達の姉ちゃんの瑠美ちゃん!!」


赤「…………………
それじゃあオレ、家族の目の前で両親殺したってことですか…?」


丸「……………………そう言ってたなぁ…」


ブン太は、あまり赤也にショックを与えないために軽めの口調を続ける。


赤「………………………
じゃあ……何で…あの人達は…オレに近付くことが出来るんですか…??
怖く、ねぇーのかよ……」


丸「……………………知らね。
……家族……だからじゃねぇーの!!」


ブン太は、満面の笑顔で赤也に言う。


赤「いくら家族でも、そんなことって…!!」


丸「みんな、赤也のこと信じてんだよ!!」


赤「信じる…!?オレを!?」


赤也は、何故両親のを殺した自分を
青也達が信じてくれるのか分からず、ずっと頭を悩ましている
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