隣の若くんSeason2

□隣の若くん GoGo四天宝寺
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その日、滝夜叉摩耶は白石とデートのはずだった
現れた白石の横には、何故か豹柄の服の男の子がいたのだった

「金ちゃんが付いてくるうるさくてなぁ
テニス部の後輩なんやけど…」
「遠山金太郎いいます
 よろしゅう、よろしゅう」

わー、何だか元気いっぱいの子ね

「滝夜叉摩耶、氷帝学園の二年生です」
「ええ〜??ねーちゃんやったんか
 わい、白石小学生と付き合ってるん思っとった!」
「へ?」
「金ちゃん!!」
滝夜叉摩耶は吃驚した
小学生みたいな子に
小学生と言われてしまったからだ

「遠山くんって言うの?」
ちょっぴり失礼な子だったけれど
悪気はないみたいだし
何だか可愛い子だったので
滝夜叉摩耶は優しく声をかける
「下の名前でええで」
「金太郎くん?」
「まあ、それでもええけど…
 皆金ちゃんって呼んどるから」
「私も金ちゃんって呼んでいいの?」
「かまへんで!!」
にこーっと笑う金ちゃんはとっても可愛かった
胸がきゅんとした

「なぁなぁ、ねーちゃん知っとるか?」
「何を?」
「白石の手のことや!」
「手?包帯巻いてること?
 テーピングみたいなものじゃないんですか?」
と白石を見ながら問いかけてみる

ちゃうでーっと金ちゃんが叫ぶ

「毒手なんやで!
 毒と砂を交互に付いて一週間苦しみ続けるとその手は毒手になるんや!」
金ちゃんは得意気に教えてくれた
「え?じゃあ白石さんって手刀が使えるんですね」
シュッシュッと突く真似をする滝夜叉摩耶
「突くって、こうやって手刀を使うんでしょ?」
「そういや、そやな
 白石めっちゃすごいやん
 よっしゃ、わいも!!」
金ちゃんと一緒に手刀の練習を始めてしまった
そんな二人を不安そうに見守る白石
(金ちゃんと息ぴったりや…)
白石の苦労が倍増しそうな予感がした
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