†ぬらりひょんの孫花園†

□願い事、ひとつだけ
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それは、許されない恋の結末だったのだろうか―――

















ふ、と、何とはなしに、首無は箒の手を止めた。

その後ろを、ザァっ、と風が吹き抜ける。

その風に乗って、かつての奴良組総大将の愛用していた煙管、それの香りが漂って、首無は目を細めた。



懐かしい……




彼の人―――奴良鯉伴は、既に彼岸へと逝ってしまった。

リクオが生きていなかったら。


きっと奴良組は滅亡の一途をたどったに違いない。



妖怪にとっては、たかが400年。


されど、400年。



また、彼をなくしてから幾度も過ぎった思考に囚われる。




これは、許されない恋の結末なのか―――







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