†ぬらりひょんの孫花園†
□闇に交わり、白。
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「あ、うっ!?」
「おいおい、どこに行く気だい?」
「嫌だっ……離し……」
「離さねぇよ……誰が、好いたやつを離すんだ?」
「ぅあっ……!」
本来捕らえる側の自分は今、目の前の―――のらりくらりと逃げる男に、囚われている。
深くを、彼――鯉伴に灼かれて。
逃げようとした頭も、がっちりと押さえ込まれて。
総てを――――曝せ、と。
「いつもの勢いはどうした?首無よ」
「うるさっ……あ、あぁっ!」
思わず声が上ずった。
「やめっ……り、はん……鯉伴っ!」
「いい声だぜ、首無」
「ばかっ……!聞くな、うぁ、あ、あっ!」
「そりゃァ無理ってもんだ」
聞きたいから弄り、責め、陥れる。
体は素直だから、どこをどう責めてやれば首無が堕ちるか、鯉伴は良く知っている。
「は……こうされるのが好きなんだろ?」
「あぁあ!」
好きなように突き上げてやれば、頬を紅く染めて、上がる声を何とか抑えようとするように、唇を噛み締める首無の姿。
「鯉伴……鯉伴っ……!」
「あぁ……一緒にイくか?」
「ん……」
問えば、素直に頷く、恋人であり、子分でもある首無。
(普段から、これだけ素直になりゃいいものを)
そこは同じ、男同士。
プライドやらとてあるだろう。
それでも鯉伴は、この男の堕ちる様が観たいのだ―――
「くっ……首無、出すぞ……!」
「バカ、中はっ……ぅあ、あぁあ、ーーーーーーーーッッ!」
「……ッ!」
闇の交わりの中で、白く欲望が弾け飛ぶ。
意識も、体も――――白に、染まる。
→後書き
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