†DRRR!!花園†
□夏。と言えば。〜帝正編〜
1ページ/1ページ
「海だ〜〜っ!」
やっぱり、夏。といえば、海。
そして海に来れば、予想通り、多くの人であふれかえっている。
これだけの人がいれば、当然カップルや友人同士で遊びに来る人たちも多々いるわけで。
そんな中、この男がこのセリフを言わないはずがなかった。
「よし、ナンパしよう」
「正臣………」
隣で帝人が呆れた表情で正臣を見やるのにもかかわらず、正臣はルンルンと上機嫌で早速ナンパに行ってしまった。
「………はぁ………何のために2人で来たんだか………」
誘ったのは帝人だ。
海に行きてぇ〜〜〜と、暑さにぐったりとしながら毎日のように正臣が言うので、「じゃあ、行こうか」と言ったのはつい昨日のこと。
(正臣、すぐああやってナンパに行っちゃうんだから)
まぁ、予想していたことではあるが。
「……………後でお仕置きだな」
アイスキャンデーを舐めながら、一人帝人はうっすらと黒い笑みを浮かべるのだった……
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
「帝人ー?」
「正臣!」
「ああ、なんだ、そこに居たのか」
ちょうどお昼時になって、ようやく正臣は戻ってきた。
「腹減ったなー」
「うん、お腹空いたね」
「ん?どこ行くんだよ帝人?」
「いいとこがあるんだ」
「マジで?」
「うん」
どうやら正臣はいいとこ、に込められた意味に気付かなかったらしい。
(好都合だけどね)
こういう時には、正臣の勘がよくなくて本当に良かったと思う。
(まぁ、気付かれても無理やり連れて行くけど)
「確か……この辺……うん、ここ」
「??何もねーけど?」
帝人が連れてきたのは、海が綺麗に見える岩場。
「当たり前じゃん」
「は・・・・・・?」
この期に及んで、まだ正臣は気付かないらしい。
「さてと、お腹空いたし……いただきますってことで」
「え、な、はっ!?おい、帝人っ!?何す……っぁ」
状況の分かっていない正臣を背後の岩の、比較的平たくなっている箇所に押し付けて、帝人は鎖骨に吸いついた。
「帝人、やめ、ぅあ」
「やめない。正臣が悪いんだから」
「な…オレ、何も、してなっ、っあ」
「分かってないんだから……」
「っ、ん!」
言いつつ、強く吸い上げる。
「何のために2人できたと思ってるの……」
「は、何、あ…っ、ん、ん………」
「言うとは思ってたけど……正臣、すぐ『ナンパ』って言うし」
「みか、ど」
こっちの気持ちにもなって欲しい。
「だから、これはお仕置き」
「な……っ、あ、ちょ、マジで……やめ………っあ、あ、っうぁ」
海パンの中に手が入り込んできて、正臣はようやく状況を把握し、一気に焦る。
「みかどっ、悪かった、って……んっ、こ…な、とこで……っ!」
「言うのが遅い。大丈夫、今お昼時で誰も通んないから」
「そ…ゆ……問題、じゃ……ぅあっ!」
「ダメ。どっち道、正臣に拒否権はないから。……もうこんなになってるし」
「あぁ………っ」
途端に大きく自身を扱かれ、思わず正臣は背中を反らした。
「あ……ぁ、や……っ、みか……マジで、ぅあ……っ!」
「イキたいならイッてもいいよ」
「………っ!」
いやいやと首を振るが、帝人は正臣を攻め立てる手を休ませようとはせず。
「―――――っ!」
あっさりと正臣はそのまま果てた。
「………はぁ、は………、っう・……!」
乱れた呼吸を整える時間を今の帝人が与えてくれるはずもなく、指が体内に侵入してきた。
「みかど……それ、は、ぁ、マジで、勘弁……っ!」
「………ダメ」
「・・・ッあ!あ、みか……ど……!」
「……正臣、ここ弱かったよね」
「あ、あ、あぁ…っ、そこ、いや……だ……!」
「嘘つき」
「嘘じゃ……ね……ぇ……、ふぁ………っ!」
「……っ、そろそろ……」
「―――ッ!」
帝人の方にも余裕がなくなり、一気に正臣を貫いた。
「みか……ど……」
「……動くよ?正臣」
「あ、早く……!」
「……っ」
完全に理性の飛んだ正臣がねだる。
それにしっかり煽られる羽目になった帝人は、容赦なく腰を打ちつけた。
「んぁ……っ、あ、あぁっ、みかどっ、あっ、激し……っあぁ!」
「正臣……無意識に煽るから……タチ悪いよねっ」
「何、言って……あぁあ………っ」
反論しようとした言葉さえも、嬌声に変えられて。
真夏の空の下、昼の喧騒から離れた場所で、青い青い海が、少しだけ白に染まった。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
「大丈夫か?」
「あ、はい………」
夏の暑さにプラスしてさらにアツイことをいたしてしまったせいで、正臣は夏バテ状態になっていた。
水分を取り、額に氷を乗せて、正臣は海の家の一室でぐったりと寝転がっていた。
帝人が大量につけてくれた紅い鬱血のあとは、上手い具合に上に来たシャツが隠してくれている。
「平気?正臣」
氷をもらって入ってきた、原因の本人に、正臣は恨みのこもった視線を向ける。
「誰のせいだよ……」
「誰のせいだろうね。どっかの誰かさんが、ナンパナンパって騒がなければよかったのにね」
「う………」
「……こんなになりたくなかったら」
ナンパって騒ぐのやめようね?正臣?
「………………」
(言わねぇ……ぜってぇに、もう帝人の前ではナンパって言わねぇ……!)
真夏の海という絶好のナンパ日和(?)なのに、そう誓わざるを得なくなった正臣だった。