Short dream
□夢か現か
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何分たったのか何時間たったのか。
私は目を覚ましたが、さっきまでの怠さはすっかりなくなっていた。
どうやら症状が収まってきたみたいだ。
そしてドラコの夢を思い出す。
夢だったはずなのに触れられた感覚が残っている。
本当に夢だった……?
ベッドから起き上がると、パタリと何かが落ちた。
『え?』
床に落ちたのは、手袋だった。
それもメンズものの。
『まさか、ドラコ……の?』
それを拾いあげる。
手首のところを見ると"D.M"とイニシャルが刺繍されていた。
『夢……じゃ、なかったの…///』
私は自分の言ったあの甘えたセリフに赤面した。
end
オマケ↓
○オマケ○
つぎの日私は手袋を返しにドラコの元へ
『あ、あの……』
「なんだ…グリフィンドールの生徒が何の用だ」
『ご、ごめん……』
ドラコはクラップとゴイルを引き連れて歩いて行く。
が、私と擦れ違いざまに
"10分後にトロフィー室だ"
と言われた。
――10分後…
『あ、』
「遅い」
これでも早く来たほうだ。
ドラコはもっと早く来ていたんだろう。
何気に紳士だ。
「さっきはクラップ達の手前……言い訳はよそう。済まなかった。で、用は?」
『き、昨日……医務室に来た?』
「お、覚えていないのか?」
『ゆ、夢だと思ってた…///』
「………かなり恥ずかしい事言ってたぞ」
『い、言わないで!//自覚し、してるから……//これ!忘れて行ってたから、返しに来たの!じゃあそれじゃ!』
「お、オイ!」
手袋をドラコに押し付け、慌ててトロフィー室を後にした。
「…騒がしいやつ……ふん」
ドラコの顔は楽しそうに笑っていた。
おしまい★