Short dream

□君からの贈り物
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オマケ


そしてクリスマスを迎えた。


「マジでくれんの…?その、マリーを、」


『うん。勿論』


夜中に目を覚ますと、オレの部屋(男子寮)にいろんなプレゼントの置いてあるところにマリーがいた。


私自身がプレゼントなんだからここにいないと、だと。


寒いのに。


へんなところが律儀というか……



オレの所為で風邪なんてひかれたら困る。

無理やりマリーを自分のベッドに押し込むと、オレはベッドの縁に腰掛けた。


『私がほしいんでしょ?どうする、脱ごうか?』


「は!?」


シャツを脱ごうとした手が止まる。


『なに、違うの?ヤりたかったんじゃないの?』


「はあ!?」


マリーは何を勘違いしているんだ。


オレ、ただの変態になるだろうが!


付き合ってもいない女とヤりたいだなんてっ!


「オレは、そういう意味で言ったんじゃ…」


「…くすくすくす」

「…ふふふ、くす」


「お前ら、寝たふりしてんな!」


「「アッハハハ!!」」


ガバッと起き上がった、ジェームズとリーマス。


先ほどのやり取りをばっちり聞いていたのだろう。


爆笑している。


『なんだ、ジェームズもリーマスも起きていたのか』


「マリーさいこー!」

「ダメだよ、簡単に自分の身体渡しちゃ」

『何でもあげるって約束したから。相手はシリウスだし』


マリーは無知な瞳でオレを見る。


『そういえばクリスマスは2人だけで、って言っていたから別の部屋でシたかっのか』


「だから違ーう!!」


「シリウスの変態」

「へんたーい」




マリーの天然ぶりによりオレ達はまだ付き合っているとは言えない。


オレが欲しかったプレゼントの意味をマリーが理解できる日がくれば堂々と彼女だと公表出来るのだが……



『じゃあ…私がほしいとはどういう意味だったんだろ?ねぇ、教えてよシリウス』


「やだ。自分で考えろ。いつまでも待ってるからな、クリスマスプレゼント」



オレの渾身の告白を無碍にしやがって……



まぁ、こんなマリーだからこそ好きなんだが。







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