Short dream

□Trick or Treat
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Trick or Treat







ハロウィン。

子供達が思い思いの衣装に身を包み、仮装する。

子供達は家々回りトリック・オア・トリートと言ってお菓子をもらって歩く。



そして今日がそのハロウィン。


ホグワーツでもハロウィンパーティーが行われ、仮装はしていないものの皆楽しんでいた。


私もそんな波に乗って、大好きなお菓子をゲットしようと色んな人のもとを訪ねて行った。




『トリック・オア・トリート!』

「はい。マリーが好きなクッキー」

『ありがとうハリー』

ハリーから貰ったクッキーをポケットに入れる。

仲の良い友達の所へは全部行ったからだいぶたくさんのお菓子が集まった。


私は手にお菓子を持っているとすぐに食べちゃうから貰ったものは全部部屋に置いてくる。


だから私は逆にトリック・オア・トリートを言われないように逃げ回りながらお菓子をゲットしている。


『ハグリット!トリック・オア・トリート!』

「おお、マリー。よし、これをやろう。んじゃオレからも、トリッ『ハグリットありがとう!じゃあね(笑)』おい…!」

皆には悪いけど、お菓子好きの私としてはこれは譲れないもんね!


にしても、皆がお菓子持ってたら悪戯出来ないなー…

お菓子はほしいけど悪戯をしてみたい気もしてきた。



『あ、そうだ!』


私はひらめき、地下へと向かう。

『あの人ならきっと…』



コンコンっと扉を叩いてノックをする。


中から入れ、と言う声がして私は扉を開けて中に入る。


『スネイプ先生!トリック・オア・トリー…いと………リーマスだ!』


スネイプ先生ならお菓子を持っていなさそうだと思い、地下の部屋に行ってみるとそこにはスネイプ先生だけでなく去年教師を辞めたはずのリーマス・ルーピンまでいた。

リーマスは今は亡き私の母の学生時代の友人で、私もよく遊んでもらっていた。


『リーマスにもトリック・オア・トリート!』

「久しぶりだねマリー。はい、お菓子だ。ほらセブルスも渡さないと悪戯されるよ」


リーマスがスネイプ先生にスマイルを送る。

私は悪戯が出来るとワクワクしていた。


「ここにある。好きに持って行け」


私の期待とは裏腹にスネイプ先生の指差す先にはお菓子がたくさん置いてあった。



『わ…意外だったわ』

「悪いね。私がさっきセブルスに差し入れで持って来たんだよ」

リーマスは申し訳なさそうに肩をすくめた。


「ふん」

『まぁいいや、お菓子貰えたし。それじゃ、さようなら』


「マリー」

私は踵を翻し部屋を出ようとしたがリーマスに呼ばれ足を止める。

『はい。なーに?』


「トリック・オア・トリート」


『…あ………』








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