Short dream

□君からの贈り物
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君からの贈り物






悪戯仕掛人の5人が集まれば、仕様もないような話も楽しくなってくる。


オレは心からこんな日々が毎日続く事を望んでいる。


だからオレの所為でこの日常を壊したくなくて随分と臆病になっている。


んな事言ってただの言い訳にしかならないだろうが、臆病さに負けて、悪戯仕掛人の1人マリーに未だにオレの気持ちを伝えられずにいる。


なんの気持ちだって?



それぐらい、察しろよ//




もし告ってフラれてでもみろ。

もう一生マリーの目見れない=悪戯仕掛人も解散だ!


『シリウーッス!』

「挨拶と交えて名前呼ぶのやめろ。反応し辛いわ」


人差し指と中指を立てて、ウンインクを決めるマリーにオレのほんの一瞬、思考回路が途絶える。


悶絶的に可愛い………!



『もうすぐクリスマスですぜ、シリウスくん』


「おう。プレゼントなにくれんの?」


『まだ考えてない。シリウスは私に国1つくれんの?』


「そんなもんやれるか!!」


お前に国1つやった所ですぐ破綻だ、と言えば笑顔で私もそう思う、と言った。


あ、ヤバい。

笑った顔、可愛い……




―ねぇ、シリウス。
私、本当はアンタがほしいんだ。―

―え…?―

―好きなの、シリウスが……―

―お、オレも、好きだ…―





『オーイ。シリウスー。口開いてるぞー』


マリーに覗き込まれハッと我に返る。


しまった…。

へんな妄想しちまった…。


「重症だ……オレ」


『ん?風邪でもひいたの?』


不意にコツンという音と共にマリーの顔がドアップに来る。


額と額がぶつかっている。


「ー〜〜っ///」

『熱はない……あ、上がった…』


そりゃ、体温も上がるわ!

お、おまっ、だって、ち、近い//


『医務室、行く?』

「いや、いい……//」


額を離したマリーは突然いろいろと世話を焼きだした。


『寒くないか?…氷水は?…部屋に戻った方が…薬だけでも貰って来ようか?』


「へーきだよ。んな、パタパタ動かなくていいよ」


医務室に走ろうとしたマリーの腕を引き止める。


これだけ心配してくれたら、どんな風邪でも吹っ飛びそうだ。(ひいてないが)


『……でも熱あるし』


「ねぇよ、熱なんて」


んじゃもう一回、と言ってマリーはまた額をくっつけようとしたが、これではオレの身(主に心臓)がもたないので遠慮する。


『プレゼント、何がいい?』


「何突然」


『いや、小さい時に親がいつも聞いてきたから。風邪と戦っていい子だからって』



そしてニカッと笑って言った。

『遠慮はいらない。何でも好きなものを言ってみ。クリスマスも兼ねて』

「……がほしい」


『ん?ゴメンもっかい』

「マリーがほしい」


この時、オレは本当に風邪をひいていたのかもしれない。


だって、今まで抑えていたこの気持ちをこんなにもアッサリと本人に言ってしまったのだから。


「わがままだけどもう一個。クリスマスは2人だけでいたい」





エンド


⇒オマケ
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