小説
□『First love』 短編 完結
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ある晴れた日、日本だったら、五月晴といった天気だった。
そう日本だったら。
ここはフランス。
フランスにある一流ホテルである。
このホテルは各国のセレブ御用達の一流ホテルである。
今日は普段から煌びやかなホテルが、一段と華やかな様子である。
各国の若手のやり手社長にモデル。俳優やデザイナー等各界代表するような人々で溢れている。年配者は少ないようだ。
彼らの衣装をみると、結婚式に出席するために集まったようだ。
一流の彼らが出席するような結婚式とは。どのような人の結婚式なのだろうか。と彼らを遠巻きに見ていた一般の人々は皆一様に考えていた。
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今日このホテルでは日本を代表する岩崎グループの跡取りである園子嬢と叶グループの次男、信二氏の披露宴が行われている。
信二氏が岩崎グループに婿養子にはいることでも話題になった。
元々両家は良好な関係にあったが、今回の結婚でより親密な関係になったといえるだろう。
一見政略結婚に見えるがこの二人実は恋愛結婚で周り砂は吐くくらいのバカップルである。両家とも無理に結婚する必要なし。跡取りが必要なら養子をとれば良いという考えで偶々両家が“金持ち”であっただけ、閨閥とは無縁の結婚であった。
彼らの結婚式はすでに日本で行われていた。
今回の披露宴はグローバルな友人関係をもつ二人が友人たちを招いてガーデンパーティ風の披露宴を企画したようだ。
招かれた友人たちはヨーロッパを中心に活躍する一流人ばかり、すでに結婚式はあげているため親戚もいないフランクなパーティーで皆楽しそうに歓談している。
いや、親戚が全くいないわけではない。
このパーティーで招かれた親戚は2名いる。
一人は今、園子嬢と話をしている岩崎栄一。
彼は日本での結婚式に参加したのだが、姉に会わせたい人がいるとちょうどヨーロッパに仕事で来ていたので呼ばれたのだが、合わせたい人とやらが遅れているようだ。
もう一人の親戚は・・・