□理性ってなんだ
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「は、ぁ」

幸村は過ぎていった
激しい快感に
呻きながら荒くなった
息を整えた。
緩く腰を動かすと
組み敷いている逞しい
体がびくりと震える。

「…左近殿」

「ぅ…ん、ん」

左近は意識を
失いかけているのか、
目が空ろだった。

涙と涎と汗と白濁で
幸村も左近も
ぐちゃぐちゃだ。
精一杯眉を吊り上げて
眉間に皺を寄せ、
荒く息を吐いている
左近を見て少し
やりすぎてしまったか、
と幸村は初めて慌てた。

ずるりと自分のものを
抜くと左近は高く
喘いで、ぐったりと
床に転がる。
左近の菊間からは
幸村が放った白濁が
溢れ出る。

それを見て危うく
また下半身が
反応してしまいそうで、
慌てて目を逸らし
左近の顔を覗き込んだ。

「左近殿、すみません。大丈夫ですか?」

「あ、幸、村…?」

「腹を下してしまいますので、少しだけ我慢してくださいね」

「ひっ、」

幸村は左近の菊間に
つぷりと指を這わせて
優しく丁寧に白濁を
掻き出していく。
その優しさが逆に
左近には辛くて
思わず漏れる喘ぎ声を
必死に押さえようと
唇を噛み締めて耐えた。

「く、ぅっ…幸村、っ」

「そんなに締め付けないでください…」

左近の中の肉を指で
押し上げ残った白濁を
出す為に奥を
ひっかくとひくひくと
震えて幸村の指を
逃がすまいと
締め付ける。

幸村は無意識に
唾を飲み込んだ。

いつも余裕の笑みを
浮かべて人を遠回しに
からかいつつも、
戦場では逞しい体で
大剣を振り回し
作戦を練っている…
そんな男が自分の前で
あらぬ痴態を
晒している。
興奮しない訳がない。

指を引き抜くと左近は
泣きそうな悲鳴を上げた。
先程まで繋がっていた
場所が赤い。

今すぐまた犯して
しまいたい衝動に
駆られたが、幸村は
必死にとどまった。
左近はもう疲れている。

そこをまた無理矢理
なんて、嫌われて
しまうのではないか。
そう思うと伸びかけていた手は直ぐに引っ込んだ。

気付けば下からは
規則的な寝息が
聞こえてきて、
幸村は溜め息を吐く。
再び顔を覗き込むと
先程とは違って穏やかな
顔で眠っていたから
ホッとした。

「左近殿」

そっと頬を撫でて
唇に触れるだけの
キスをした。
左近の首筋に前につけた
消えかけの跡があって
幸村は無意識にそこに
唇を近付けて強く吸った。
左近がなにやら呻いて
身じろいだが再び
寝息が聞こえ始めた。

また新しくなった
自分のものだという
証に幸村は満足そうに
笑って左近の頬に
口付けを落とした。

「おやすみなさい」









理性ってなんだ

(左近、首を虫に刺されているぞ)(え!?あ、いや、これは)













 
 

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