短編集
□内緒の関係 MA
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「遅いぞー!!」
翔くんが手を振って、場所を知らせてくれた。
「ごめん、ごめん!!」
車に入ると、俺たちは並んで座る。
「まったく……何分、待たせるんですか……」
にのが小言を漏らす。
「えへ♪ごめんね」
相葉ちゃんはにのの頭に手を乗せて、よしよしした。
にのの顔はうすく赤くなってる。
車が発進したとき、俺は相葉ちゃんの腕を引っ張った。
「なに浮気してんだよ……」
耳元で囁くと、相葉ちゃんは俺の顔をじっと見た。
「ヤキモチ……?」
あぁ、そうだよ!!
「当たり前だ――
……ろ」
頬に柔らかい物が一瞬当たった。
「潤が嫉妬してくれて嬉しい♪」
「相葉ちゃん、なんか言ったー?」
ヤバい、翔くんが振り返った。
「なにも〜♪」
「そう?
あれ、松潤、顔赤くない?」
「別に……//」
大胆だ。大胆すぎる。
ばれたら、どうすんだよ……
でも、こんなスリルも俺は好きみたいで、
恋人繋ぎ……//
ずっと車内の中では、
手を繋いだままだった。
恋人の証。