短編集
□俺にもさせてよ NA
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気のせいかな??
「ねぇー…にの」
「いま忙しい」
にのが冷たい気がする。
―俺にもさせてよ―
なんかしたかなぁ……
収録前はふつうに話していたから、多分収録中だよなー……とは思うんだけど。
今日のゲストは志村さんで。
したことと言えば、酔っ払いの役とか、馬鹿殿のメイクぐらいだし……
全く心当たりがない。
でも、にのの眼はゲーム機の画面に向いたまま。
俺はといえば、そんなにのを黙って見つめたまま。
こんなときに限って、他の3人はいない。
……正直、気まずい。
このまま気まずいのは、嫌だよ……
「俺、なんかしたかなぁ……?」
わかんないのって飽きられてもいいから、この空気を破りたかった。
でも、にのは黙ったまま。
「にのと喋んなきゃ……淋しいよ」
すると、ゲームのBGMが消えて一気に静かになった。
「相葉さん、ここ」
ソファ-に座ってたにのは、空いていた隣に座るよう指示する。
めずらしいと思いながらも、俺は黙って腰を落とした。
「……させてよ」
綺麗な瞳で言われた言葉と共に、俺の腕は引かれた。
「なにを……?」
「俺にも膝枕させて」
膝枕って……あぁ!!
「志村さんがやったって言ってた……」
確かめるように聞くと、にのは肯定する。
「そんなことだったのかー…」
「いいからやる!」
「うぉっ!!」
角度を変えて見えたのは、やっぱりにのの顎。
えへへっ……
「なに笑ってんの?」
にのの顔が俺のほうを向いた。
「にのがさぁ、ヤキモチやいてくれたんだもん♪」
「馬鹿っ、自惚れんな!!」
相変わらず素直じゃないにの。
だけど、ちゃんと伝わってくるよ?
だって、膝枕されてるお陰で、耳が赤くなっているのが見えてるもん。
たまにはいいかもね、膝枕も。
「にの、にの♪
今度は俺にもさせてよ」
きみにも色んな角度で
俺を見てほしいから。
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Aさんが膝枕されたってときのNさんが面白くない顔をしてると思ったのをネタにしました(^w^)