短編集
□とらんぷ ALL
1ページ/1ページ
こんにちは。キャスター櫻井です。
俺達、嵐は撮影まで楽屋でトランプ中。
発端は俺と勝負をしていた雅紀が負けたこと。うさ耳をつけてほしかったから、仕組んだんだけどね。だって、かわいいんだもん。
負けた雅紀はにのに仕返しを頼んだ。
「にのーっ!翔ちゃんに勝ってきて!」
にのめ!俺が雅紀と一緒にいたのに!あいつ、雅紀が話しかけて自分の顔がにやついてんのわかんないのかな。
そして。
なぜか、リーダーや松潤、賭けの賞品までトランプをすることになった。
雅紀はともかく……
リーダーと松潤はどういうつもりなんだろ。
一番防がなきゃいけないことは、にのが勝つことだ。雅紀になにされるかわかんない。ただでさえ、うさ耳つけて可愛い状態なんだからさ。
俺だって、渡せねぇもん。
ずっとずっと、好きだったんだから。
「うぅん…」
「相葉ちゃん、悩みすぎだろ」
松潤がわざと真ん中を出している。ジョーカーなのか、ダミーなのか……そもそも、誰が持ってるんだろう?……雅紀はない。さっきから見えてるし。にのか……。大野くんは……表情変わんないから、読めない。松潤……
「はい、翔ちゃん」
「あぁ、えーと…」
お、あたり。
あと、ちょっとであがりだ。
「にの」
「はい」
顔が不機嫌だ。どうして、こいつから引かなきゃなんないんだって伝わってくるよ……
「はい、リーダー」
「これ、はい松潤」
「よっしゃっ。はい」
松潤がカードを下においたとき。
「やった!翔ちゃん、はいっ!」
「うーんと……あれ?」
「えへっ♪いっちばーん!」
とりあえず、この勝負は雅紀の勝ち。
「んで、どうするんですか?」
「んーとねぇ…じゃあ、みんなにゃんにゃん口調♪」
「松潤、元気〜??」
「げっ…元気にゃん//」
松潤は赤くなって、返事をする。
「リーダー、寝ちゃだめだよ?」
「んにゃ、起きてるにゃん」
大野くんは結構ノリノリ。
「にの〜っ、ゲームおもしろい?」
「おもしろいにゃん」
にのはテンションが低すぎ。
俺はというと。
「なんで俺だけ猫耳にゃ!?」
「翔ちゃんかわいいっ♪」
「かわいいっていわれても…」
「お揃いだからいーのっ!」
うさ耳を指して雅紀は言った。お揃い……まぁ、可愛い彼に免じて許してあげましょうか……にゃん。