短編集

□楽屋 ALL
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何気ない空間だけど、
大事なものなんだよね。



「にのっ〜!」


初めまして。
世界のにのこと、二宮和也です。



とまぁ、冗談はおいといて。いま非常事態なんですよ。
なにって、俺の心臓が。


だって、相葉さんが……


「どうしたんですか、それ」

「翔ちゃんにやられたぁ〜」


頭にふわふわのうさ耳。
かわいいなんて思ってませんけど……あぁっ!心臓うるせぇよ!

「んなもん、トランプで負けるお前が悪いだろ!」

翔さん、顔、顔。
自分でにやけてるのわかりませんか?あの変態め…

くそっ…あいつ仕組みましたね。


「にのっー!翔ちゃんに勝ってきて!」

相葉さんは俺がゲームしてるのを気にせずに、頭をがくんがくん揺らす。

翔さんに仕返す気持ちは十分にあるんですけど…

「なにか賭けません?」

ほら、やっぱ賭けないと
燃えないでしょう??

「なにかって?」
おっと、翔さん乗り気ですね。
いっとくけど、俺だって譲る気はさらさらありませんよ。

「じゃあ、あい「俺もやる」」


俺の提案を遮ったのは、さっきまで寝ていたリーダーだった。おいおい、いつ起きたんだよ。まぁ、一人ぐらい増えてもいいか。リーダーなら負けないし。

「大野くんもやるの?」
「翔くん、手加減はなしだよ。あ、勝った人は好きな人に言うこと聞いてもらうことね」

ふわりといつもの笑顔で笑いましたが…あなたは、相葉さんになにをさせるつもりなんですか?あぁ、これ以上敵を増やしたくないなぁ……


「松潤もやろーよっ!」

あっ、あいばか!
潤くんなんて入れたら、俺が勝てる確率がなくなる!!



「なに?」

さりげなく相葉さんの隣にいく。この人はほんと乙女だなぁ……
キャスター櫻井はそれでも、相葉さんの後ろにくる。なんやねん……まーさきなんて抱きしめるけど、翔ちゃんなんて嫌いって相葉さんは俺の腕をくんだ。はい、ご愁傷様。

「あんね、言うこと聞いてもらえるトランプ!」
「頭悪そうな説明ですね」
「うっ…いいもんっ!とりあえず、ババ抜きねっ!」
「「「って、お前もやるのかよ!」」」
「ひどっ……!リーダー!」
「はい、よしよし〜」



このやりとりになんだか温かさを感じた。

なんだかんだで、嵐は俺の一番の場所。


俺ら以外、誰にも見られないところだけど、最高の空間って誇れるんだ。
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