too much time
□もう絶対に
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「ずっと愛してる」
彩音さんからの伝言を伝えた夜を越え、あたし達は朝をむかえた。
約束通りエースはあたしを船まで送り届けてくれて。
無事にロー達のところへ戻ることができた。
「…みきが世話になったな、火拳屋」
「おう。これからもみきを大切にしろよ」
「もちろんだ」
エースはあたし達をまるで、自身と彩音さんを重ねているかのような目線で見た。
ぽんっとあたしの頭に手を乗せると、幸せにしてもらえよ と優しく微笑んだ。
「それと、トラファルガー」
「なんだ」
「大事なもんはあっという間に消えちまうからなー…、絶対目離すんじゃねェ」
「…あァ、わかってるさ」
ぐいっと引き寄せ、ローは力強くあたしの肩を抱いた。
「みきはもう消えさせねェ。…命にかえてもだ」
「…ロー」
その言葉がすごく嬉しくて、少し目頭が熱くなり、ローに愛されているんだと強く実感する。
そんな私たちを見てエースはニカッと笑うと、自分の船に乗った。
「また会えたらいいな!次は敵同士かもしれねェけどよ」
「あァ」
「また会いましょう!」
「おう、じゃあな!」
大きく手を振り、海の彼方まで見えなくなるのを見届けると、オレ達も出航だとローが言った。
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