too much time
□オレが必ず
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オレが馬鹿だったんだ。
女の買い物は長いという概念から、一時間以上経っても店から出てこないみきを待ち続けていた。
おかしいと気づいたのはそれから更に一時間経った後のことだ。
さすがに遅すぎると恥を捨て店に入ろうとした時、続々と海軍供が現れ、店に入っていった。
聞くところによると、海賊一人が強盗に押し入ったらしい。
あぁそういえば、がたいのでけェ奴が入って行ったのを見たっけな。
オレはてっきりそっちの趣味のやつかと…。
「―海賊って怖ェよな。女を人質に、そのまま連れていったらしいぞ」
「気の毒になァ」
………。
まさか。
「おい!そこの女!」
顔を青ざめて店から出てきた女に声をかけた。
「アンタ店員だろ!?オレぐらいの歳でちょっと茶髪の女がいなかったか?」
「あ、あぁその女の方が人質で連れていかれたのよ」
「!」
まじかよ!
みきが人質だったなんて!
みきのボディーガードとして、オレは一緒にいたんじゃねェのか…!
オレは急いで海賊が逃げていったらしい裏口へと出た。
もちろん二人がいるわけがなく、呆然と立ち尽くすしかない。
あぁ自分を思いっきり殴りたい。
けどその前にいち早くキャプテン達に知らせねェと。
みきが無事だといいんだが…。
助けてやれなくて本当にごめんな、みき。
心の中でひとしきり謝ったあと、キャプテン達を探すためにオレは走り出した。
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