小説
□メリークリスマス!by順
1ページ/3ページ
「メリークリスマス!夕歩!」
「………」
午後11時。夕歩の部屋の扉をノックもなしに思いっきり開けて私は、今日何度も皆から聞いたセリフを叫んだ。それにしても、いくら寮だからって鍵くらいかけようよ。無用心だなー。
「あれ?どうしたの、夕歩?」
「いや、その…何、その格好」
「サンタさんだよ!」
今日は12月25日。いいこのもとにサンタクロースがやってくるというあのクリスマスだ。だから私もサンタクロースの格好をして夕歩にプレゼントをしようと思ったのだ。
「…あのさ、もう寝るとこだったんだけど」
「すぐ済むよ」
「邪魔。でてって」
「聞く耳もたず!?」
すぐ済むといったら普通どんな用事か聞くよね?
「…ごめん、恵ちゃん。すぐ戻るから、先寝てて」
「う、うん。いってらっしゃい」
夕歩はルームメイトの増田ちゃんに外に行くというようなことを言ってこっちに来た。
「早くしてよ」
「あいあいさー!」