小説

□コンサートからの始まり...(続)
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光との交際が始まって3年―。
付き合った頃は、ファンからの
嫌がらせが絶えなくて困り果てていた。

でも、光が生放送中に交際発言をしてくれたおかげで
ファンのみんなも認めてくれた。


「ねぇ光。皆元気?」

「うん。予想以上に元気だよ。」


そんな言葉のやり取りをしているうちに
会場の中の楽屋についた。


「わぁー・・・緊張する。」

「大丈夫だよ。さ、皆待ってるよ!」


光は、すっと手を握ってくれた。
そんな光の優しさは、昔から変わらないんだ。


「じゃあ、開けるよ?」


真っ白い扉を開けた瞬間
懐かしい匂いが鼻についた。


「「雪ちゃん!」」

「みんな、久しぶり。」


懐かしい雰囲気と共に、メンバーの顔が
こちらへと向かれた。


「光、もうそろそろ着替えないと式始まるよ?」

「あ、俺着替えるの忘れてた。」

「相変わらずバカだな光くん。」

「うるせぇ!大ちゃんには言われたくねぇよ。」


皆のやり取りを見ていたとき
薮くんが手招きをしているのが見えた。


「どうしたの?薮君。」

「これ、雪ちゃんのドレス。」

「え、こんな高そうなドレス着ていいの?!」

「うん。雪ちゃんに合わせて特注で作ってもらったんだ。」

「わぁー・・・薮くんありがとう!早速着てみる。」

「うん。じゃあ、隣りの部屋使っておいで。」


私は薮君からドレスを受け取り
隣りの楽屋に移動した。
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