Jewel
□プロローグ
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?「そこに居るのは誰じゃ?」
突如頭上から聞こえた声。
そして程なく目の前に音もなく降り立つその人。
見知らぬ人の出現に一時表情が強張るが、それも直ぐに解消される。
『え、うそ…。』
見たことのあるその人。
色々と急展開過ぎて頭がついていかない。
?「お主、迷子かの?」
それでも答えようと動揺を隠せないまま口を開く。
『………あー、えっと。迷子というか……あの、すみません。』
?「そんな怯えんでも取って食ったりはせんよ。ワシはネテロじゃ。お主の名は?」
「あ、…えっと、わたしはシロサキユイといいいます。森に入った記憶が無いのでよく分からなくて…。」
って。
ちょっと待って。
今ネテロって言った?
ネテロってHUNTER×HUNTERに出てくる、あのネテロ会長でしょ?
むしろそれ以外思い当たらない。
H×H大好きな私が言うんだもの。
…って事は何。
あの、夢小説でよくあるトリップなの?
嘘でしょ、まじかよ。あり得ない。
実際目の当たりにしてるんだけど信じられない。
でもこれが夢なんかじゃなく、トリップ…だとしたら。
ゴンたちに会えちゃうじゃない。そして生クラピカを拝める…!
「お嬢ちゃん?」
ただひたすらに沈黙している少女を心配してか、声を掛けるネテロ
その声でハッと我にかえると、喜びと同時に危険な世界にきてしまったという焦りも湧き上がる。
そして、暫し考えを巡らせた後に何かを決意して顔を上げると
「あの!これからわたしが話すこと、とても信じられないと思います。それでもネテロさんに全てをお話したいので、聞いていただけますか?」
シロサキは自分でも頭を整理しながら、自らに起こった出来事を話した。
――――――――――
少女の物語は始まった
異世界という地で
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