猿に首輪(仮)

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4-2

「よーし討伐完了!」
スフェン先輩が最後の一匹を倒したことで、クエストが終了。
満面の笑みでルビィはその場で伸びをした。
すると、いまだにハラハラと心配そうな顔でスフェン先輩がやって来た。
「ルビィちゃん大丈夫!?」
「先輩、ありがとうございます」
「怪我してない?」
「はい、ご覧の通りです」
そう言って、安心させるためにわざとらしくその場でくるっと一回転回ってみせた。
「もう……ルビィちゃんもブラッドもとっとと先に行って置いて行かれて、やっと追いついたと思ったらルビィちゃんはあんな危険な魔物と接近戦しているし―――もう、心臓に悪い」
「前にも一人で戦ったことあるので大丈夫でしたよ?」
あっけらかんと答えるルビィに、スフェン先輩は顔に手を当て、盛大にため息を吐いた。
「はぁ……いくら前に“七ツ星”になれるほどポイント貯めたからと言って、“三ツ星”の君に“六ツ星”のクエストなんて受けさせるんじゃなかった……。ブラッドもなんでそんなことさせるのかなー?」
この現状に呆れて、どうしたもんかと頭が痛くなる。
そこに。
「それは悪かったな」
と、この舞台を用意したブラッドがようやくやって来た。



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