戴(文)

□冬の楽しみ
1ページ/1ページ





『んー・・・おいしい』
12月も半ばになりいよいよ本格的に寒くなってきた
帰り道、途中のコンビニによって何か温かいものと思って店内を見て回った
すると入ってすぐのところにある肉まんの棚が見えた
お昼には体育もありちょうど小腹がすいていたので肉まんを一つ購入した
『冬はやっぱり肉まんよねー
やっぱりからしつけてもらった方が良かったかなー?』
一人でブツブしゃべりながら半分まで食べ終わった
さて家まであと少しだからさっさと食べてしまおうと思いながら歩いていると
聞き覚えのあるエンジン音が聞こえた
道の端によると車は彼女のすぐ近くで止まった
「おぅ、いいモン持ってんじゃねぇか」
『元親先生今帰りですか?』
「あぁ、煙草きらしたんでそこのコンビニに寄ったんだよ」
『そうだったんですか
あ、この肉まんそこでかったんですよ』
「冬は肉まんがうめぇよなぁ」
『そうですよねー』
「俺が行った時には売り切れてたんだよなぁ」
『それは残念でしたね』
「・・・」
『・・・?』
「・・・久しぶりに食いてぇなぁ」
『・・・・・・・・・・・・・・半分ですけど食べますか?(汗)』
「ん、いいのか?」
『どうせ欲しくてしょうがないくせに・・・』
「一応だ一応」
そう言ってそのまま食べかけの半分を先生に差し出した
「・・・やっぱうめぇよな
あ、カラシあるか?」
『やっぱりカラシはあった方がいいですよね
つけてもらうの忘れてまして』
「そうか・・・まぁうまいからいいけどよ」
『なんか冬が来たって感じがしますよね、あったまりますし近々鍋でもしようかと考えてしまいました』
「鍋か、鍋も冬って感じだな」
『ですよねー あ、先生もどうですか?』
「!?・・・・いいのか?」
『? はい、鍋っておいしいんですけど一人だとどうも食べきるのに時間がかかっちゃって
先生がよければ・・・ですけど』
思いつきで先生を誘ってみたけど特に気にした様子もなく二つ返事で返された
「まぁ冬だしな・・・じゃあその時はお邪魔するぜ」
『はい、おまちしてますね』
「おぅ、あーじゃあこれやるわ」
そういって窓から缶が投げ渡された
『おわっ! あ、暖かい』
「さっき買ったからな、肉まんのお礼だ」
『わざわざありがとうございます』
「ん、じゃーな」
『はい、また明日』
ブロロロロと先生の車は発進し、また一人となった
『・・・・さて今晩は何にしようかな』

肉まんの代わりに手におさめられた缶コーヒーが冷めないうちに家に帰ってテレビでも見ながらでも飲もうかななど考えながら足を進めた


-おしまい-


(お礼)
八重さまへ!!
きゃほーぅ!!ありがとうございます!!肉まん買って帰ります!!最後のイッコになるまで買って帰ります!!ありがとうございます!!(選挙カーちっくだなwww)元親先生で書いてもらえるってホント嬉しいっすよ…いやはや…。ほんとうにありがとうございましたm(_ _)m




[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ