Forever

□第四章
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「えーと、オーディションはこれで終了かな」

 アーニーが言った。
 先輩のバンドはたった二組しかいなかった。

「本当はあと三組いるんだけどね」

 アーニーが苦笑いすると、

「一組は幽霊部員、他は志が高すぎて文化祭なんて出てる暇なしってね」

 チナも口を揃えた。

「志が高いって、どういう意味ですか?」

 レイダが尋ねると、

「プロ目指してるんだって」

 リコアがそう返答。

「ああ、なるほど。そういう事ですか」

「うん、まあ、だからせっかくオーディションしたけど、出場バンドはこの二組で決定かな」

 アーニーがそう言った。反論は出ない。

「じゃあ決定!お疲れさまでしたー」

「お疲れさまでしたー」

 アーニーの音頭に、皆が揃えて言って、

「……。――えと、解散ですか?」

 クアルがそう聞いた。


「凄かったね!先輩たちの演奏!」

「ああ。そうだな」

 校門まで向かう道すがら、レイダは笑顔で言った。
 クアルも合わせて相づちを打つ。

「部長のバンドなんて、ギターとベースとキーボードしかいないのに」

「ああ」

 レイダの言葉数に比べ、クアルは言葉が少ない。
 だが、レイダは答えてくれるだけで満足だった。

 これからは、リードと、ドーラと、クアルと四人で練習できるんだ。
 その事実が何より彼を喜ばせた。

「じゃあ、俺こっちだから」

 クアルがそう言って、分かれ道の右側を指した。

「あ、うん。――じゃあ、また明日」

 レイダが言ったが、クアルは既に歩き出していて反応しなかった。

「……」
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