05/15の日記

03:09
リョーマ嫌われと銘打った…
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Not夢





リョーマ嫌われと銘打った、手塚と不二の傍観物語


リョーマ視点は一切無し
ただ敵にも見方にもなれない立場の二人を復讐などでは無く、傍観させるだけのお話



悪女は姫川 加奈子(ヒメカワ カナコ)
臨時青学マネージャー
結構頭良くて可愛い子です
だけど性格は本気で悪いです


※越前君は精神的に壊れてます、後味最悪なのでご注意を…







何故、こんな事に…
あいつは誰かをを襲うような奴ではない
だが、姫川は確かに越前に襲われた、と言っている…
俺は…


どうして、こんな事に…
越前が姫川を…なんて、そんな事、ありえない
だけど、姫川が嘘をつくとも思えないんだ
僕は…





「「どちらを信じたらいい…?」」





姫川が越前に襲われたと僕らに泣きついてきた日から、すべてが変わった


越前は、知らないと言う
本当に驚いていて、到底演技には見えない
それに彼がそういう行為に興味を抱いてるようにも思えない


だからといって、この泣きついてきた姫川をどう説明したらいい?
僕らの有能なマネージャー
明るくて優しい彼女が、嘘をつくのか…



僕は正直、何かの間違いだと思った
きっと姫川の勘違いだと
越前がそういう風に勘違いをさせてしまったのだと




なのにどうして、どうしてだろう…?






「……最低だな、越前」


どうして桃達は、片方だけを信じるの…?



周りを見る
大石、菊丸、タカさん、乾、桃、海堂、みんなみんな、冷たい目


ゆいいつ違う目をした手塚と目が合った
手塚は僕と同じ
迷っている、戸惑っている





「えち、ぜん…」


仲間の、越前に向ける冷たい視線を見ていられなくて、名を呼び彼を見る



確かに、僕と手塚だって、どちらかの言い分を完全に信じてる訳ではない


越前だって、姫川だって信じたいから…
だけど、どっちも信じた所で話に矛盾が出てきてしまう

だからって、姫川だけを信じるの?




だけど越前はそんな事しないよ
どうして直ぐに決め付けてしまったの?








その噂はすぐに広まった
もう彼を信じるのは…竜崎さん、小坂田さん、堀尾達ぐらいしか居ないだろう


それでも僕と手塚は…まだ、迷っている



「オチビ姫川襲おうとしたらしいにゃぁ?こわーい!」
「違…っ!おれ、は」
「この期に及んで見苦しいぞ、越前」
「いぬいせんぱ、」
「俺等の名前呼ぶんじゃねー」
「ももせんぱい、も………どう、し……て、」


変わり果てた僕らの関係






「もう、お前なんて仲間じゃねぇからだよ」






その時の越前の顔を、きっと僕は一生忘れない
何かが壊れた、裏切られたという、その顔を………



滅多に弱みを見せず、いつだって不敵なあの後輩が、震える姿
止めろ、と言いたかった
そんな事は言うな、越前は僕らの仲間だって…そう、言ってやりたかった


なのに喉の奥が引き攣って、声が出ない…







「うそ、嘘だ嘘だ、嘘嘘嘘嘘っ!
ね、ぇ…せんぱいたち、おれ……おれ、」


焦点が合っていない
目が虚ろで空を彷徨っている


嗚呼もう止めてよ!
姫川もだけど越前も仲間だ!



なのにみんなは、実質的に、越前へ最後の言葉を送る





「邪魔だよお前、テニス部から消エロ」



残酷で、心無いその言葉は



もう、元には戻れない所まで来てしまったのだと、僕に悟らせた……………





「おれ、が…邪魔?ねぇ、おれせんぱいたちの邪魔になってたの?
ねぇ、ねえねえねえねえねえねえねぇ、おれが、じゃまだった?ずっと?」


唇を噛締める越前
越前の様子…何かが、可笑しい
壊れたテープレコーターのように、繰り返し無機質な、声




「はは、なんだぁ…おれ……」


がくがくと揺れる小さい身体



越前は、哂っていた
目を見開いて、その目から幾筋もの涙を流しながら…






「おれ、せんぱいたちがすきでした
こんなおれでもなかまって、いっててくれてたいせつでした、
もうおれてにすだけじゃないっておもってたのに……でももうちがうんっすね、おれはジャマモノだから、もうイラナイんでしょ?

はは、じゃまなんだぁあぁははははははははははははははははははは、ぁぁぁああああああああああああああああああッ!!!」


哂って、啼いて、空気を揺るがすほど叫んで



唐突に浮かんだことば

“彼は壊れてしまった”




驚きで、動きを止めた僕らの横を走りぬけ、部室へと走る越前はすぐに戻ってきた



その手にカッターナイフを握って………







「いままでありがとうございました」





ざしゅり









肉が裂け、
血飛沫が舞う



彼の首から飛び散った赤は、テニスコートをすべて染め上げた









まごう事なきBAD ENDING
……後味、最悪ですね

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