短編

□合宿の最中
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マリノ「いったい。」


マカ「え?どこが?」


マリノ「歯。」



そう言って、マリノは外に唾と歯を吐いた。


マカ「ドナーと一緒じゃん!」


マリノ「え!?ドナーも?」


ソウル「ああ。結構痛そうだったぞ。」


マリノ「うそ…私…マカ!先に行ってて!」


マカ「ちょっと!マリノ!?」


マリノは走って、ドナーの所へ向かった。



マリノ「どこ…?ドナー」

体育館



マリノ「あ!血だ…」


下に目をやると、倉庫に向かって血が道を作っていた。


マリノ「こっちかな…」



授業が終わって休み時間の体育館は至って静かだ。


体育倉庫へ入った。


マリノ「ドナー?」


ドナー「マリノか…」



ドナーは、クッションの上にうなだれるように座っていた。



マリノ「ドナー…大丈夫?」


ドナー「気にするな。何てことない。」



マリノ「そうかな。結構痛いけどな。」


ドナー「お前もか。ごめんな。」


マリノ「ううん。私こそ…」



そうして、マリノはドナーと向き合う形になって座った。


ドナーの顔は、口元に血がついていて赤くなっている。きっとマリノの顔も同じようになっているのだろう。


ドナー「マリノは大丈夫か?」



マリノ「うん。でも、結構痛いよ。ドナーも痛いんでしょ?」


ドナー「ああ。まあな。」


マリノの鼻が赤くなっていく。唇を噛みしめ、震えてるのが分かる。



マリノ「ドナーぁ…ごめんね〜」



そんなマリノを見たドナーは、そっとマリノを抱きしめた。


ドナー「俺こそごめんな。痛かったろ。」



マリノ「うう〜」


一筋の涙がマリノの頬を伝った。



ドナー「珍しいな。マリノが泣くなんて。」


マリノ「うああん…ドナー…うっうぅん…」



ドナーは、マリノを少し離し、マリノの頬に触れた。
また、マリノもドナーの頬に触れた。



ドナー「ここか。痛いよな。」


マリノ「うん。少し。でもね、大丈夫。」



ドナー「目、つむって。」

マリノ「え。」



マリノは言われた通りに目を閉じた。


ドナー「いいって言うまで開けるな。」



マリノ「う、うん。」


ドナーの魂反応が近づいて来るのがわかる。



唇に柔らかい感触。
ドナーの舌が入ってきた。

マリノ「んぅ…」


舌がマリノの傷口を撫でるように動いている。



ドナー「血の味…」


マリノ「ドナー…だっ…てんぅ…」



話す言葉も唇に塞がれて、話したい事が伝わらない。



ドナー「明日は、一緒に歯医者行こうな。」


マリノ「うん。」



ドナー「マリノ…」


マリノ「きゃっ」



マリノはドナーに乗っかられた。


ドナー「止めて…」



マリノ「狂気…ドナーも」


ドナーの手は、マリノの体を露にしていく。
何の抵抗もしないマリノをひんむき、もう一度キスをする。



ドナー「マリノ…クソ…狂気が…」


マリノ「大丈夫。私は強いから。」



ドナー「…そうだな。」



そういい放し、一気に突き上げる。



マリノ「あああんっはぁ――――んっ」



ドナー「マリノは初めてじゃないな。」



マリノ「うん。ドナーもだね。」


腰の動きが早くなってきた。


ドナー「…マリノ」



マリノ「あぁ、うん、ぁう…あ、ああ!ねぇドナー…私達、今までどおりでいられるよね…?」



ドナー「当たり前。」


マリノ「うんっあ、あぅ、ドナー…口調は冷たいのに、ドナーはすごく暖かい」


ドナー「そうだな。」
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