混合
□過負荷としてご挨拶w
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すべては一瞬、一瞬だったのだ。
彼女が動くのと、生徒会長が床に夥しい量の血を流して倒れるのは。
この学園――箱庭学園の生徒会長は、『無敵』だった。
みんな、みんなそう思っていた。
だが、そんな理想はものの数秒で引っくり返った。
「あ〜・・・、
やっちまったあ・・・」
彼女は、腰まである艶やかで、
それでいてさらさらと風に靡く髪をくしゃくしゃと手でかく。
彼女は異常<アブノーマル>でも特待<トクタイ>でもなく、
ただの普通<ノーマル>
そんな少女が一瞬で、
無敵の生徒会長――黒神めだかを倒したのだ。
ざわざわ、と集まる野次馬に、
呆然とする生徒会役員。
そして、少女に話しかけるのは、
紫の混じる黒髪を持つ、飴を舐めた少女と、
煙草を口に銜え、長い髪をうなじあたりで一まとめにした青年。
「せいとかいちょーさんもあっけなぁいVv
ねえ?ティッキー?」
「ハクトが強すぎんだよ。
ほら、いくぞ。
ロード、ハクト」
「はぁいVv」
「ん〜・・
あ、早く助けないとその会長さん死ぬからー」
物騒な台詞を残し、動く三人。
三人が動き出したことによって
呆然としていた生徒会役員もハッ、となり
そしてその中の、男二人が彼女――ハクトに襲い掛かる。
しかし、それは第三者の手により阻まれる。
二人の男に食い込む螺子。
「『やあ』
『迎えにきたよ、三人共っ』」
「ん?
おお、禊に安心院さん」
「フフ、ハクト。
僕のことは、親しみを込めて「なじみ」と呼んでくれと言わなかったかい?」
「あ、ごめんなw
なじみ!ww」
「さあ〜Vv
なじみぃ、禊ぃ、行こぉ??」
「『うん、そうだね!』」
現れた第三者、
球磨川禊と安心院なじみと共に、
ティキ・ミック、ロード・キャメロット、
そして、ハクト・アリロエスは、
この騒然とした現場から離れていった。
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